研究課題/領域番号 |
62460130
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
星宮 望 東北大学, 工学部, 教授 (50005394)
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研究分担者 |
半田 勉 東北大学, 医学部, 助手 (30208699)
市江 雅芳 東北大学, 医学部, 助教授 (20193427)
半田 康延 東北大学, 医学部, 教授 (00111790)
村上 肇 東北大学, 工学部, 助手 (80219899)
二見 亮弘 東北大学, 工学部, 助手 (20156938)
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キーワード | 機能的電気刺激 / FES / 麻痺 / 機能再建 / 感覚フィ-ドバック / 階層性 / 上下肢制御 / 体幹制御 |
研究概要 |
頚髄損傷による重度の四肢麻痺や、脊髄損傷による対麻痺などの患者の麻痺した上肢や下肢を機能的電気刺激(FES)によって制御し、運動機能を補助・再建するために、高機能のFESシステムを開発することが最終目標である。本年度は、前2年度の研究を引き続き継続すると共に、あらたに、FESによって寝たきりの患者の寝返りを実現するための基礎研究を展開した。本年度の主な成果は次の通りである。 (1)ポ-タブル型FES装置を改良して、チャネル数を30チャネルに増加して高機能とし、さらに小型化(400g)することに成功し、臨床的な応用へそなえた。また、これを複数個接続して階層的な制御をおこなえるように改良した。(以上、日本電気三栄KKの協力を得た) (2)麻痺した体幹をFESによって制御することによって寝たきりの患者の寝返りを実現するための基礎研究として、ヒトの寝返り動作に関与する多数の筋の筋活動電位を記録・分析した。また、これに基づいて健常人の被験者において表面電極を介して電気刺激して下肢と体幹の外的制御をおこないうることを確認した。 (3)拮抗筋、協同筋など多数の筋の相互作用、関節をこえて作用する筋の相互作用を取り入れた筋運動系の階層的制御のシミュレ-タ開発の基礎をおさえることはできたが、脊髄を中枢とした局所的なフィ-ドバック系の特性など、今後の動物実験などの成果を待たなければならない点が残されている。
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