研究課題/領域番号 |
62460130
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子機器工学
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研究機関 | 東北大学 (1988-1989) 北海道大学 (1987) |
研究代表者 |
星宮 望 東北大学, 工学部, 教授 (50005394)
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研究分担者 |
半田 勉 東北大学, 医学部, 助手 (30208699)
市江 雅芳 東北大学, 医学部, 助教授 (20193427)
半田 康延 東北大学, 医学部, 教授 (00111790)
村上 肇 東北大学, 工学部, 助手 (80219899)
二見 亮弘 東北大学, 工学部, 助手 (20156938)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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キーワード | 機能的電気刺激 / FES / 麻痺 / 機能再建 / 感覚フィ-ドバック / 階層性 / 上下肢制御 / 体幹制御 |
研究概要 |
頸髄損傷による重度の四肢麻痺や、脊髄損傷による対麻痺などの患者の麻痺した上肢や下肢を帰納的電気刺激(FES)よって制御し、運動機能を補助・再建するために、高機能のFESシステムを開発することが目標である。主な成果は次の通りである。 (1)手の指、手関節、肘、肩の動作について健常者の随意運動時の筋活動電位(EMG)を多チャネルで記録し、バイオメカニズムシミュレ-タの基礎デ-タをおさえた。この多チャンネルEMGの発火パタ-ンを参照してFES用の刺激パタ-ンを作成し、手の指、手関節、肘という階層的な構造を有する神経筋系の制御に応用し、臨床的に極めて有効であることを示した。 (2)ポ-タブル型FES装置を試作、改良して、臨床的な応用へそなた。これは、複数個接続して制御をおこなえる。(以上、日本電気三栄KKの協力を得た) (3)マ-タ-・スレ-ブ方式の高機能FESシステムに、FESで発現される把持の巧緻性について、患者自身がCRTを会して会話的に電気刺激のパラメ-タを修正する学習機能を付与することができた。 (4)頸髄損傷患者は運動機能ばかりでなく感覚系も麻痺している。FESで発現された手、指、肘などの変位・移動の情報を患者の肩への電気刺激によって感覚フィ-ドバックする具体的な方法として、ファントムセンセ-ションを利用した一方向移動感覚の呈示条件を明らかにした。 (5)麻痺した体幹をFESによって制御することによって寝たきりの患者の寝返りを実現するための基礎研究として、ヒトの寝返り動作に関与する多数の筋の筋活動電位を記録・分析した。また、これに基づいて健常人の被験者において表面電極を介して電気刺激して下肢と体幹の外的制御をおこないうることを確認した。
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