研究概要 |
次のような各項について研究を進め一部はすでに開発ずみである. 1.マニピュレータの作業の自律的計画システムを開発するために, 既存の環境計測システムとマニピュレータを整備するとともに, 次の成果を得ている. (1)自由動作を計画するためのポテンシャル関数に基づく障害物回避アルゴリズム. (2)コンプライアンス動作のひとつとして, 把持動作における接近動作の自律的生成を実現し, 離脱動作の生成を行うアルゴリズムを開発中である. (3)動作が所期の目的を達成しているかどうかを検証するための干渉チェックを含めたシミュレーションシステム. (4)対象物間の拘束関係の表現と導出のアルゴリズム. 2.空気圧によって伸縮するゴム管を駆動源とするロボットアームを対象に, そのモデリングと手先に取り付けた倒立振子の制御問題として, 空気圧制御の困難さを解決するシステムの構成法を開発し安定な制御を実験により確認した. この結果, 得られたモデルの正確さは充分であると判断でき, ダイナミック・コントロールのようなモデルを用いる制御法を適用する道を開くことができた. 3.ニューラルネットワークによるマニピュレータおよび歩行ロボットの軌道生成の研究を推進しつつある. とくに, ホップフィールドモデルを用いることにより, 多関節マニピュレータおよび二足歩行ロボットの軌道計画法としての逆運動学の解法について, 理論およびシミュレーションにより検討を行った.
|