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1987 年度 実績報告書

コンクリートの減圧練りまぜ法に関する基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 62460152
研究機関筑波大学

研究代表者

山本 泰彦  筑波大学, 構造工学系, 助教授 (40061220)

キーワード減圧練り混ぜ / 連行空気 / ボイルの法則 / 強度 / 流動性 / 配合
研究概要

本年度は,減圧練り混ぜ法の効果や問題点に関する基礎的な情報を得ることを目的としてペースト及びモルタルを対象とした実験的な研究を行った.
まず,練り混ぜ溶器としてアクリル製の透明容器を作成し,その外部から試料(ペースト)の高さ変化を測定して,減圧下における気泡の被連行性と大気圧下に戻した時の空気量の変化を調べた. その結果,絶対圧が0.2気圧以上の範囲では,連行される空気量は減圧度が大きくなるに従い幾分減少する傾向にはあるが,その減少量は意外に小さく,減圧の程度が相当に大きくても大気圧下の場合とほぼ同じ量の空気を連行させうることが確認できた. また,減圧下で生成された気泡は,予期したように,概ねボイルの法測にしたがって挙動していることも確認された.
減圧練り混ぜ法によって作成したAEモルタルの強度に関しては,これを大気圧下で練り混ぜた同じ配合のモルタルの同〓令における強度に対する比で表して整理したところ,広範な水セメント比の範囲内で,水セメント比,減圧条件,試験〓令等に関係なく,強度比と空気量との関係は一本の直線で表わしうることが判明した. このような直線関係から求まる圧縮強度の増加率は,空気量1%の減少に対し約5%であった.
減圧練り混ぜ法による空気量の減少がモルタルの流動性に及ぼす影響に関しては,何れの配合でも,空気量の減少に伴って流動性が低下する傾向が認められた. しかし,この悪影響は,配合が富になるにつれて著しく改善されることが認められ,減圧練り混ぜ法を適用する場合の配合条件に関する有用な情報が得られた.
硬化モルタルの気泡合布測定に関しては,次年度の研究に備えて購入した装置を効率よく作動させるためのプログラムを開発し,予備的な測定を行っている段階である.

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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