研究課題/領域番号 |
62460163
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
都市工学・衛生工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
寺島 泰 京都大学, 工学部, 教授 (50019717)
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研究分担者 |
尾崎 博明 京都大学, 工学部, 助手 (40135520)
石川 宗孝 京都大学, 工学部, 助手 (80101070)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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キーワード | 廃棄物処分 / 有害性化学物質 / 希土類元素 / 有機塩素化合物 / リスクアセスメント / 埋立地浸出水 / 埋立層内物質移動 |
研究概要 |
生産・消費の多様化の過程で産業系及び都市系廃棄物の質の多様・複雑化は適正処理・資源化対策に種々の問題を提起して来た。さらに近年、先端産業を始めとする産業工程においては希土類元素や有機塩素化合物などの有害性化学物質の使用が進められ、またこれらを含む多様な商品の消費・廃棄が拡大しているが、廃棄物適正管理の遅れによるトリクロロエチレン等による地下水汚染がすでに顕在化するなど、有害性化学物質の廃棄物処分に伴う環境汚染が懸念されている。こうした背景から本研究では、有害性化学物質の廃棄物処分に伴う挙動等について研究を行った。得られた主要な研究成果は以下の通りである。 (1)蒸発の影響下における水及び汚濁物質(金属・塩素・COD物質等)の移動特性をカラム実験により検討し、【○!1】埋立層が深い飽和水面を有する場合の強制蒸発による水分移動現象は不飽和浸透の離散型モデルでうまく予測できること、【○!2】間欠降雨及び層高の増大に伴う汚濁物質浸出現象は上記の離散型モデルに『水みち』を考慮した修正をすることによりほぼ予測できることなどがわかった。 (2)埋立層内における有機塩素化合物の移動機構についてトリクロロエチレン等を用いた土壌カラム実験により検討し、【○!1】非イオン性有機塩素化合物の土壌への吸着は土壌有機物含有率に支配されイオン交換容量はほとんど関係しないこと、【○!2】土壌への等温吸着平衡関係はHenry型吸着式でほぼ表現できることなどがわかった。 (3)廃棄物埋立地浸出水系における除去性能に関して焼却灰模擬浸出水を用いて検討し、【○!1】難分解性物質と考えられる分子量1000以上の物質は活性汚泥法ではある程度の低分子化が進行するが回転円板法では進行が遅いこと、【○!2】生物処理プロセスを主として活性炭吸着プロセスを組合せることが難分解性物質除去に効果的であることなどがわかった。
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