研究課題/領域番号 |
62460182
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
麻生 和夫 秋田大学, 鉱山学部, 教授 (30006639)
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研究分担者 |
管 勝重 秋田大学, 鉱山学部, 助手 (40006672)
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キーワード | コバルトクラスト鉱床 / 開発システム / 揚鉱管の縦振動 / 共振現象 / 振幅の抑制 / 応力の軽減 / 抗力係数 / 設計指針 |
研究概要 |
昭和62年度で提案したコバルト・リッチ・クラスト鉱床の開発システムでは、海況に起因する採鉱船の運動のため、水中の揚鉱管が横振動および縦振動を起こしてその動的強度が問題となる。 本研究は、昭和63年度において、上記のシステムの設計上および安全作業上もっとも重要と考えられる揚鉱管が縦振動について、前年度で開発したポンプモジュールおよびバッファに作用する流体力の評価方法を用いて、理論的に解析することにより以下のような知見を得た。 すなわち、上記のシステムでは、縦振動の1次の共振現象を起こす可能性が大きく、また、揚鉱管に設置されたポンプモジュールとバッファの配列、質量および形状を変えても共振振動数がそれほど変化しない事より、この現象の回避が難しいことがわかった。なお、共振時における揚鉱管、ポンプモジュールおよびバッファの振幅を抑制するには、ポンプモジュールとバッファの抗力係数を増大させること、および、それらの合計質量を小さくすることが効果的であることがわかった。さらに、共振時における揚鉱管の動的応力を軽減するには、ポンプモジュールをできるだけ揚鉱管の下部に設置すること、および、ポンプモジュールとバッファの合計質量を軽くし、バッファの質量をポンプモジュールのそれより重くすること、さらに、ポンプモジュールとバッファの抗力係数を増大させることが効果的であることがわかった。 したがって、本研究で提案してシステムの強度上および安全作業上もっとも効果的な要因は、採鉱船の運動を制御すること以外に、揚鉱管に設置するポンプモジュールとバッファの抗力係数を増大させることであることがわかった。
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