本研究は材料の溶接性を評価する知識デ-タベ-スの構築及び将来の構造用材料となり得る新しい材料の特性のデ-タ収集を行った。 【○!1】フレ-ム設定及び順序の吟味・修正;溶接割れ防止の予・後熱条件の設定システムでは(1)材料、(2)継手形式、(3)溶接方法、(4)溶接材料、(5)溶接金属の強度、(6)水素量とし、溶接部の靱性評価システムでは(1)鋼種、(2)継手形式、(3)シャルピ-衝撃値、(4)曲げCOD、など13個のTABLEに格納し、各々TABLE間は鋼材コ-ド及びコ-ド番号を付し、関連ずけるリレ-ショナル・デ-タベ-スとした。 【○!2】デ-タベ-スフォ-マットの吟味;現在保有するデ-タ及び調査デ-タのインプット並びにアルゴリズムを吟味した。 【○!3】低温割れ試験及び靱性試験の実施;試験結果をデ-タに加えた。 【○!4】複合材料はSiC/Ti基下RMを対象とし、その最適複合化条件並びに材料特性を明確にした。(b)機能材料は形状記憶合金を対象とし、レ-ザ溶接、電子ビ-ム溶接、TIG溶接の適用が可能であった。強度及び伸びはTIG溶接が良好であったが、酸素混入により強度及び伸びともに低下した。(c)表面改質については炭化物分散型複合材料は各種金属炭化物を用い、プラズマ移行ア-ク法により作製し、その未溶融粉体を従来の耐摩耗材料中に分散させ、さらに耐摩耗性の向上を計った。一般構造用鋼SS41鋼の表面にその特性を付与した。耐高温酸化性複合材料はプラズマ移行ア-ク法、レ-ザクラディング法及びプラズマ溶射法により、NiCrAOY粉末を用いて、ステンレス鋼およびNi基超耐熱合金(インコネル)基材に耐熱性及び耐高温酸化性の具備する複合材料を作製した。いずれも既存材料にそれらの機能性を付与することが可能となり、機能をも検索しうる構造用材料選択の知識デ-タベ-スの基礎デ-タの収集ができた。
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