研究分担者 |
福島 晟 島根大学, 農学部, 助教授 (90027251)
松井 佳久 島根大学, 農学部, 教授 (50032553)
鳥山 晄司 島根大学, 農学部, 教授 (80026450)
福桜 盛一 島根大学, 農学部, 助教授 (00032631)
今尾 昭夫 島根大学, 農学部, 教授 (40032544)
|
研究概要 |
1) 今尾は暗渠排水における有孔管の各種被覆材の比較検討を行うため,〓製実験容器に有孔管を設置し,その周囲をモミガラ,粗・細疎水材(園芸用),砂利等で被覆し干拓土壌を充填してその被覆効果を検討した結果,種々の問題点を含みながら,細疎水機が効果的であることを検証した. 2)福桜は干拓地試験圃場の調査によって,牧草区では10mm以上の耐水性のPedが有意に増加するが,雑草区の構造は極めて弱く水中で容易に1mm以下に崩壊する. また牧草の栽培によって粗大間隙が減少し,有効間隙,微小間隙が有意に増加することを明らかにした. 3) 鳥山は彦名地区の第二次埋立て後の超軟弱粘土層の沈下測定結果より,一次圧密は90%以上生じ,今後は二次圧密沈下が主となること,各種の経年変化調査結果より乾燥の効果は表層の30cm程度までであること,さらに揖屋地区の畑地化圃場調査結果との比較により,彦名地区の乾燥による今後の沈下量は40〜50cmになることを推定した. 4) 松井は中海干拓地の水收支調査および土壌・地下水・暗渠排水中の塩分濃度測定から,塩分を含を湖水が地下浸透により干拓地内へ大量に入り込んでおり,特に夏期にその傾向が顕著となること,また湖水の地下浸透の影響を受け易い周辺地域では,土壌や暗渠排水中の塩化物イオン濃度が硫酸イオン濃度に比べ,著しく高まることを明らかにした. 5) 福島は新らしい流出解析モデルとして,雨水流モデルと長短期流出両用モデルを併合したモデルを提案し,斜面流への有効降雨,低水流出への補給高等が単位時間ごとに定量的に評価されることを検証した. 6) 田中は中海水域への主要流入河川である斐伊川・飯梨川の最近10年間の水文資料より流況特性を分折し,また菅原タンクモデルの最適同定および本研究の総括を行った.
|