研究課題/領域番号 |
62460206
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
田中 礼次郎 島根大学, 農学部, 教授 (10032541)
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研究分担者 |
福島 晟 島根大学, 農学部, 助教授 (90027251)
松井 佳久 島根大学, 農学部, 教授 (50032553)
鳥山 晄司 島根大学, 農学部, 教授 (80026450)
福桜 盛一 島根大学, 農学部, 助教授 (00032631)
今尾 昭夫 島根大学, 農学部, 教授 (40032544)
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キーワード | 干拓地土壌 / 土壌構造 / 暗渠排水 / 圧密沈下 / 酸性土壌 / 河川流況 / 流出解析法 / タンクモデル |
研究概要 |
1)今尾は暗渠の被覆材として、発泡スチロールとモミガラの混合による疎水材を用いた現場試験によりその効果を確かめたが、これには土壌構造やキレツの発生等の要素が著しく関与し、疎水材そのものの効果は適切に判断できなかった。 2)福桜は干拓地土壌の団粒分析、スレーキング試験およびPF水分試験の結果から、牧草栽培による土壌構造の変化は10mm以上の大塊量、大塊の耐水性、間隙構造の変化によって定量化できることを確認した。 3)鳥山は中海干拓彦名地区に、土壌乾燥が最もおそい場所と乾燥が進んだ場所に新しく測定杭を設置し、この2地点での乾燥進行状態を、排水溝からの距離による含水比、コーン支持力の変化を中心にして調査した。夏の雨量が多かったにもかかわらず、排水構の効果が顕著であるが従来の乾燥程度の影響もはっきり残っていることが判明した。 4)松井は干拓地の水、土壌中の陽イオン濃度の分析を行ない、これと昨年度までの成果からNaはClと、CaはSO^<2->_4とかなり高い相関のあること、また干拓地の酸性硫酸塩土壌で生育した水稲は通常の土壌で生育した水稲に比べ、鉄、硫酸、ナトリウム濃度が高く、石灰の投与によってこれらの成分の濃度を低下させうることが明らかになった。 5)福島は雨水流モデルと長短期流出両用モデルを併合した流出モデルによる流出解析法を提示するとともに、その適応性を中海水域流入河川の高水、低水について検証した。また安采工区、および背後低平農地(網場川)の2つの試験流域における流出特性を検討中である。 6)田中は中海水域流入河川の代表的な斐伊川、飯梨川、意宇川および伯太川の長期水文資料を収集、解析し、各河川流況の経年的、季節的変化特性を対比、検討した、同一河川の上流、下流の流況も考察した。本研究の総括を行った。
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