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1987 年度 実績報告書

受容体結合動態に基づく薬物作用速度論の構築研究

研究課題

研究課題/領域番号 62460215
研究機関東京大学

研究代表者

花野 学  東京大学, 薬学部, 教授 (60012598)

研究分担者 原島 秀吉  東京大学, 薬学部, 助手 (00183567)
杉山 雄一  東京大学, 薬学部, 助手 (80090471)
伊賀 立二  東京大学, 薬学部, 助教授 (60012663)
福田 英臣  東京大学, 薬学部, 教授 (50080172)
キーワード強心配糖体 / ウアバイン / 心筋収縮力 / Na^+,Ka^+ATPase / 心臓灌流実験
研究概要

強心配糖体ウアバインの動態と心筋収縮力増加作用を検討した. ウアバインをウサギにinfusion速度を変えて投与し, 心臓収縮圧の時間変化をみたところ顕著なinfusion速度依存性があらわれた. これは作用出現にかなりの遅れ時間がかかることを示している. ウアバインの心筋収縮力増強の分子的機構はまだ明確ではないが, ウアバインの細胞膜結合蛋白であるNa^+,K^+ATPaseへの結合と, この結集によるNa^+ポンプ作用の阻害が問題となる. invitro心筋ホモジネートを使用したNa^+,K^+ATPaseへの結合には2種の結合部が示された. さらに摘出ウサギ心臓灌流実験, すなわちランゲンドルフの心臓を使用して灌流液中のウワバイン濃度と薬物濃度の関係より, 薬効とATPase占有率の関係は良く一致していた. 以上よりウワバインの強心作用にはNa^+,K^+ATPaseの高親和性結合部位への結合占有が密接に関与していることが強く示唆された. さらに結合にはかなりの時間がかかることが知られており, 強心作用の発現遅れはこの結合解離の時間遅れだけでは説明がつかなかった. 我々は速用速度論モデルに時間遅れに対応する過程を導入し, 各infusion速度における薬物作用発現の時間推移をもとめ実測値と比較したところよい対応がみられた. しかしこの時間遅れの過程の分子的機構は不明である. 現在新たに中枢系薬物(ベンゾジアゼピン)の脳内レセプターへの占有率と, その機能発現の1つのメルワマールとして脳内グルコース代謝変化の関係に焦点をあて解析を試みている.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hideyoshi>harashima: Chem.Pharm.Bull.35. 2923-2927 (1987)

  • [文献書誌] 花野学: 薬物動態. 1. 23-42 (1986)

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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