1.生徒中心の教育の哲学を学び、高校教師にも普及するために、英国の新しいプロジェクトや評価方法を研究した。日英ワ-クショップの開催(1987)や日中米物理教育会議(1988)に多くの高校教師が参加して、国際交流ばかりでなく、高校、大学の協力態勢も強化された。 2.物理教育研究会のグル-プ討論で、教科書、授業方法、試験問題、実験について議論して、日本の教育を改革するための、実際に生徒や教師に役立つ教材について研究した。 3.生徒読物を開発した。小さい時から情報の多くをテレビの映像等で得て、活字離れしている生徒にも楽しく読めるものを作るために、特にイラストについて研究した。研究成果はプロジェクトサイエンスシリ-ズとしてコロナ社から出版している。いくかつの私立の学校で副読本として試用し、好評である。しかし、公立学校で使用するには、価格が高い。英国のように財団の援助の下に、教材開発や普及が必要である。教科書のサンプルやワ-クシ-トも作成した。しかし、教科書の開発はペ-ジ数の制限、指導要領、検定の束縛があり、不可能である。 4.教師用書としては、授業に役立つデ-タ集、実験集(未完)、未来への教育として新しい考えの自然エネルギ-の利用を作成した。。 5.ビデオ教材は米国の最新のものを検討した。NHKの特別番組高校物理で物質の構造を作成した。これにコンピュ-タを利用した。ビデオカメラの生徒実験への応用を開発した。 6.これらの教材を大学一般教育で使用した。学生の反応は報告書にまとめたが、好評である。教育方法として、学習への動機付け、科学的知識の学習、学習した知識を社会問題に応用して議論するグル-プ学習のサイクルが効果的である。コンピュ-タについては化学と社会の教育を学際的教育として総合コ-スで行い、学生の評価は高かった。
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