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1987 年度 実績報告書

有機化合物のりん光磁気円二色性検出磁気共鳴

研究課題

研究課題/領域番号 62470005
研究機関電気通信大学

研究代表者

井早 康正  電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (30017280)

研究分担者 成沢 孝敏  電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (30143712)
伊藤 博敏  電気通信大学, 電気通信学部, 講師 (30017389)
キーワードエキシマーレーザー / 三重項スピン副準位 / 磁気円二色性 / 時間分解電子スピン共鳴 / りん光スペクトル / 系間交差
研究概要

試料としてpーベンゾキノン,ナフトキノン,アントラキノンなどの有機芳香族ケトン類の単結晶を用い,エキシマー・レーザー(ルモニクス社製,XeCl)によって一重項に励起して,系間支差により励起三重項状態にポピュレートさせる. ここでマイクロ波発生掃引装置に新規購入したFETマイクロ波アンプを用いてマイクロ波の出力を約1000倍にパワー・アップし, この高出力マイクロ波によって三重術スピン副準位を飽和回復させる. いっぽう,ストレスモヂュレーターを主体として発光磁気円二色性測定装置を製作した. これを用いて時間分解能をミリ秒力至マイクロ秒として,スピン分極後の飽和回復によるりん光磁気円二色性スペクトルの変化を観測した. その結果を既に得られているりん光検出磁気共鳴の結果と比較してみると,精度がほぼ数十倍程度高いことが判った. また,それらの結果を時間分解電子スピン共鳴の結果とくらべてD値,E値の導出につとめるここが極めて高精度に三重項スピン副準位に関する情報を獲得することを見出した. また,この3種の実験方法の併用利用に関して有益な知見が得られた. 一重項・三重項混合の理論を展開してスピン分極についての基礎的理解を得た. さらに実験を進めて, 各種の無水フタル酸置換体の単結晶についても同様の観測と考察を行った. この一連の物質はそのりん光スペクトルが微弱で,二重共鳴が困難であるが,本研究方法により明確な二重共鳴スペクトルが得られた.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Y.Sakaguchi: J.Phys.Chem.90. 6416-6420 (1986)

  • [文献書誌] H.Murai: Rept.University of Electro Commun. 37(2). 153-162 (1987)

  • [文献書誌] T.Sano: Chem.Phys.Lett.138. 291-295 (1987)

  • [文献書誌] H.Ito: Bull.Chem.Soc.Jpn.60. 2791-2801 (1987)

  • [文献書誌] H.Ito: Chem.Phys.Lett.142. 25-32 (1987)

  • [文献書誌] H.Murai: J.Phys.Chem.

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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