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1987 年度 実績報告書

ベッコウバチを中心とした狩人蜂毒液麻酔性成分の構造と合成の研究

研究課題

研究課題/領域番号 62470028
研究機関静岡大学

研究代表者

奥村 保明  静岡大学, 理学部, 教授 (20021933)

研究分担者 入川 肇  静岡大学, 理学部, 助手 (40021943)
桜井 厚  静岡大学, 理学部, 助教授 (70021938)
キーワードベッコウバチ / 孤立性狩人蜂 / 麻酔性蜂毒
研究概要

1.水系ゲル滲透カラムを用いた3次元クロマトグラムにより抽出直後の毒液のクロマトパターンの検討を行ったところ,孤立性狩人蜂ベッコウバチの毒液にはアデノシン,cAMP,グアノシン,ウリジン,尿酸,イノシンが2,11,4,32,48のモル比で含まれイノシンの含量が異常に高く,ペプチド成分の含量が非常に小さく,一方集団性のキアシナガバチの毒液主成分はペプチドで核酸関連物質は殆ど含まれないことが判明した.
2.ベッコウバチ毒液抽出物をトヨパールHWー40Fカラムにより分画して12個の粗画分を得た. 食用カエル脊髄神経に対して抽出直後の毒液に以た抑制作用を示す粗画分VI〜IXを,ODS 逆相分配クロマトによりさらに分画を行って,ミールウワームに対して麻酔作用を示,ニンヒドリン試験陽性で加水分解により産性スポットの増加を示す5個の画分P〜1〜Pー5を得た. アミノ酸分析から判明したこれらの画分の構成アミノ酸は親水性のものが多く,標準アミノ酸と同定できないものも含まれる. しかしフェニルアラニンが含まれず集団蜂の蜂毒キニンとは異なり,またエンケファリンやエンドルフィンのアミノ酸組成とも異なることが判明した. さらに精製を行った5個のペプチド画分はいずれも極微量であるが,辛うじて500MHzNMRスペクトルの測定が可能な量が得られたPー3についてエドマン法によるアミノ酸配列決定を試みたが結果が得られず,アミノ末端がブロックされていることが判明した. このPー3についてFABーCADマススペクトルの測定を試験的に試みた結果と500MHzNMRスペクトルから,現在までに可能性の一つとして次の構造が推定された. 5ー0×oProーGlyーAlaーArgーGlyーSerーAlaーMetーProーGluOH 他のペプチド画分については余りに微量であるため試料の蓄積を計ることとし,Pー3については推定構造の合成を進め,神経活性試験を試み予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yasuaki OkUMURA: Chemistry Letters.

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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