研究概要 |
本年度の研究実施計画にしたがって行って得た実績は以下の通りである。 1.前年度以来、色素エチノロ-グ系1ー3の系列化を推し進めるべく合成を行った結果、電子供与性基あるいは吸引性基を有する各種色素の系列化を行うことができ、各種スペクトル測定を行った。 2.色素エチノロ-グ系1ー3あるいはこれらの原料ケトンヘのエチニル化物への活性メチレン化物(弱酸性物質、例、マロノニトリル、バルビツ-ル酸など)との付加反応が容易におきること(例、4)をこれまでにいくつか見いだしているので、今回特にフルオレニル系列についてPush-Pull型ブタジエン誘導体を各種合成することができた。これに関しては、最近報告[Chem.Express,4,601ー604(1989)]を行ったところである。この種のブタジエン誘導体は非線形光学材料としての特性が期待できるので、現在性質の検討を行っているところである。 3.本年は交付最終であったので、研究成果のとりまとめを行うことに努力した。関連の国内および国際学会[第1回国際機能性色素会議(大阪)]において発表を行うとともに論文として既に一部発表(例、英国王立化学会速報誌ほか)も行っている。
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