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1988 年度 実績報告書

多核核磁気共鳴法を用いた金属多核錯体の溶存状態の研究

研究課題

研究課題/領域番号 62470038
研究機関東京大学

研究代表者

佐佐木 行美  東京大学, 理学部, 教授 (90011428)

研究分担者 市田 光  東京大学, 理学部, 助手 (10176290)
小林 昭子  東京大学, 理学部, 助手 (50011705)
キーワードヘテロポリ酸 / 多核磁気共鳴 / 溶液内平衡
研究概要

1.Keggin型のテロポリタングステン酸を含む溶液の^<183>WNHRの系統的測定を行なった。^<183>WNHR化学スフトの構造依存性を検討し、熱的データとの比較を行なった。本プロジェクトは、現在データ収集の途上にあり、公表する段階に至っていない。今後継続して研究する予定である。
2.構造既知の非Keggin型ポリアニオンを含んだ水溶液の^<31>PNMRによる溶液内平衡の観測を行なった。H^+MoO_4^<2->HPO_3^<2->系から、専ら、5モリブド2亜リン酸の結晶がえられるが、PH7以上、PH2位かでは、遊離のHPO_3^<2->イオンに対応する化学スフトのみが観測され、この中間領域で5モリブド2亜リン酸が主成分となることが解明された。また^1H完全デカップルおよび非デカップル両モードによる測定結果の比較からこのポリアニオンにも非解離性プロトンが直接Pに結合していることが判明した。この結果は、昨年度行なった、単結晶X線回折法による構造決定の結果ともよく一致する。
3.ペルオキソタングステン酵素の水溶液内溶存種とその構造について昨年度より継続して研究を行なった。タングステンカーバイドと過酸化水素の直接反応により、組成の異なる数種の非晶質CWHPAが得られるが、そのうち、ダングズテンと炭素の比が4対1である化合物はタングステン酸、シュウ酸、過酸化水素混合系からも再現できることが判明した。^<13>CNMR IRおよびウアンスペクトルの比較検討により実証した。炭素を巡る構造の異なるCWHPA(組成比W:C=4:1と12:1)の^<13>CNMR化学シフトは互いに大きく異なることが解明された。この系についてはさらに研究を継続する予定である。

  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] T.KUDO: INORG.CHIM.ACTA. 133. 201-203 (1987)

  • [文献書誌] Y.MICHIUE: ACTA CRYSTALLOGR.C43. 175-177 (1987)

  • [文献書誌] M.HASHIMOTO: CHEM.LETT.1987. 1873-1876 (1987)

  • [文献書誌] T.OZEKI: ACTA GRYSTALLOGR.C43. 1622-1665 (1987)

  • [文献書誌] T.OZEKI: POLYHEDRON. 7. 1131-1134 (1988)

  • [文献書誌] T.OZEKI: BULL.CHEM.SOC.JPN. 61. 4455-4457 (1988)

  • [文献書誌] H.ICHIDA: J.AMER.CHEM.SOC.111. 586-591 (1989)

  • [文献書誌] K.MATSUMOTO: INORG.CHIM.ACTA.

  • [文献書誌] M.HASHIMOTO: INORG.CHIM,ACTA.

  • [文献書誌] H.ICHIDA: ACTA CRYSTALLOGR.

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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