• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1987 年度 実績報告書

硫黄架橋モリブデンおよびタングステンクラスター錯体の研究ー主として,cubane型Mo_3MS_4(M=Fe,Ni,Cu,Hg…)およびW_3MS_<4.ニ>骨格をもつ錯体の合成,構造,および酸化・還元反応速度について

研究課題

研究課題/領域番号 62470043
研究機関岡山理科大学

研究代表者

柴原 隆志  岡山理科大学, 理学部, 教授 (30122386)

キーワードモリブデン / タングステン / 硫黄 / クラスター / 混合金属
研究概要

ストップトフロー分光光度計ラピッドスキャン付属装置(大塚電子RAー415改造型)を購入し反応速度測定を開始している. 以下に, 研究の進展状況および新たに得られた知見を記す.
1.cubane型クラスター錯体, [Mo_4S_4(edta)_2]^<n->(n=2,3,4), とFe^<3+>との反応速度についてはすでに一部データが得られており, 他の反応についても計画進行中である.
2.硫黄架橋三核タングステン(IV)アクア錯体, W_3O_3S(aq)^<4+>, の合成に成功し, 物性測定とともに, その誘導体, Ba[W_3O_3S(Hnta)_3].10H_2O, のX線構造解析を行い, 骨格構造を確定した. (論文印刷中)
3.硫黄架橋三核モリブデン(IV)アクア錯体, Mo_3S_4(aq)^<4+>と金属銅との反応によりdouble cubane型アクア錯体, [(H_2O)_9Mo_3S_4CuCuMo_3S_4(H_2O)_9]^<8+>, を合成し, 物性測定と共に, そのX線構造を明らかにした. (論文投稿中)
4.硫黄架橋モリブデンータングステン混合金属不完全cubane型アクア錯体, Mo_2WO_2S_2(aq)^<4+>, を新しく合成し, 物性測定とともに, その骨格構造を, 誘導体, Ba[Mo_2WO_2S_2(Hnta)_3].9H_2O, のX線構造解析により決定した.
5.cubane型骨格Mo_4OS_3をもつアクア錯体, [Mo_4OS_3(H_2O)_<12>]^<5+>, をはじめて合成し, そのX線構造を明らかにした.
6.一連の不完全cubane型硫黄架橋モリブデン錯体, (pyH)_5[Mo_3O_<4-n>S_n^-(NCS)_9](n=0ー4), を合成し, X線光電子スペクトルを測定することにより, Mo3d_<3/2>およびMo3d_<5/2>軌道の結合エネルギーが硫黄架橋導入により減少することを見いだした.
7.硫黄架橋タングステン(V)アクア錯体, W_2O_2S_2(aq)^<2+>, をはじめて合成し, 物性測定とともに, その骨格構造を, 誘導体, K_2[W_2O_2S_2(cys)_2].5H_2O, のX線構造解析により決定した. (論文印刷済)

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 柴原隆志: Chemistry Letters. 2327-2330 (1987)

  • [文献書誌] 柴原隆志: Inorganica Chimica Acta.

  • [文献書誌] 柴原隆志: Journal of the American Chemical Society.

  • [文献書誌] 柴原隆志: Journal of Coordination Chemistry.

URL: 

公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi