研究概要 |
1.地質調査及び試料採集 秋田県太平山南方地域の地質調査を行ない本地域の地層を砂子淵層、女川層、船川層、天徳寺層の4層に、また砂子淵層を2部層,船川層を3部層に分けた。地域中央部に分布する安山岩は船川層を貫いていることが明らかになった。小黒川ルート、小出浜ルート、宮田又浜川ルートから泥質岩及び凝灰岩を採集した。 2.室内分析 (1)可溶性有機物:a)本地域の泥先岩類は石油根源岩評価ではgood以下である。b)抽出性有機物量は砂子淵層上部〜女川層で高い。c)有機炭素量を抽出性有機物量は船川層中部を除くと回帰線層=0.11xに沿う。d)Ni-ポルフィリン,Voポルフォリンは大部分の資料では各々0.001-1.406ppm、0.000-1.019ppmであるが、鉱化変質を被った宮田又浜川ルートの砂小淵層下部では検出されない。e)ペリーレンは1資料以外から0.0001-1.167ppmの範囲で検出され、女川層中、下部で高井。f)n-アルカンCP1は1〜3の間に入る。宮田又浜川ルートでは下位に向って大きくなる。g)n-アルカン組成は多峰性を示しC_<29>、C_<31>により特徴ずけられてる。 (2)ビトナイト反射率勾配は0.5%/10000mであり、女川層下部でスレッシュホールドに入った可能性がある。 (3)変質鉱物組成より、上位からオパールCT-モルデン沸石帯、オパールCT帯、雲母-緑泥石-石英帯に変質分帯できた。 (4)ロックエバルTmaxは計画外であったが分析を行った結果、地表資料でもビドリナイト反射率と相関することが明らかとなった。
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