研究課題/領域番号 |
62470046
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研究機関 | 兵庫教育大学 |
研究代表者 |
徳山 明 兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (30012371)
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研究分担者 |
澁江 靖弘 兵庫教育大学, 学校教育学部, 講師 (70196442)
西村 年晴 兵庫教育大学, 学校教育学部, 助教授 (00011750)
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キーワード | 深層風化殻 / 溶脱 / 密度変化 / 凍結破砕 / 岩塊流 / 地形化 / 古気候変化 |
研究概要 |
深層風化殻は、日本では東北地方から九州にかけて、各地に分布しているが、特に近畿・中国地方では花こう岩が風化した厚いマサが発達している。この風化殻生成の機構解明に当たり、本研究では、基盤岩の地質構造及び岩質との関連で研究を進めた。 近畿・中国地方の花こう岩とその上のマサについては、同一岩種について、新鮮未風化の基盤岩から風化殻最上部まで、連続的に全岩の化学分析と密度測定を行い、組成鉱物がどのように溶脱作用を受けてゆくかの過程を明らかにした。即ち未風化岩では密度2.63g/cm^3であるが、最上部では長石の95%が溶け、石英も30%近くが溶脱して密度は1.00〜0.80g/cm^3にまで減少する。同時に風化二次鉱物としてハロイサイトが25%程度形成されることも判った。花こう岩風化の発端の溶脱については、結晶の一部が溶蝕する機構が判明し、風化の発端から最上部の赤マサまで、各段階の変化を一連の機構によって捉えることができた。 更に風化殻に発達する凍結割れ目の機構についても研究が進み、基盤岩の構造に関連して発達する潜在的な割れ目が、地下水凍結によって開口してゆく過程を通じて、第三紀中新世及び鮮新世の高温多雨気候下での風化殻形成と、それに伴う平坦化、その後氷期の乾燥気候下における風食面の形成と地下水凍結による岩盤凍結破砕と凍上、並びに岩塊流形成の地形化、現在の暖気候下の侵食作用と、古気候の変化に伴う地形化作用の変化も追跡することができ、日本の現在の地形が出来上って来た過程も解明することができた。 これらについては、その研究方法をも含め、報告書を作成し、現在印刷している。
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