研究課題/領域番号 |
62470052
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
永井 忠雄 北海道大学, 工学部, 教授 (80001155)
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研究分担者 |
佐々木 仁 北海道大学, 工学部, 助手 (20196174)
芝山 良二 北海道大学, 工学部, 助手 (80002012)
木内 弘道 北海道大学, 工学部, 助教授 (90001247)
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キーワード | 導電ペースト / 金属粉末 / 金 / 銀 / 銅 / パラジウム / ニッケル / 接点材料 |
研究概要 |
(1)金微粉末の製造法。塩化金酸水溶液を水素加圧還元すると金微粉末が生成するが、凝集が起こりやすく、還元率を10%以下にしなければならないという欠点がある。このとき金微粉末を濾過した濾液を放置すると、濾液から1l当り数十mgの金が析出してくる。これは濾液中の1価金イオンの不均化反応によるものである。本研究では不均化反応による1l当り5g以上の金が析出した。濾液を放置する温度を変えると析出する粒子の形態を変えることも可能である。 (2)銀-20%パラジウム微粉末の評価試験。プリント回路用厚膜導体ペーストの原料として、本研究質で作成した球状複合微粉末を用いた。アルミナ基板に印刷・焼成して評価試験を行ったところ、ハンダぬれ性が悪い、ハンダくわれが大きい、接着強度が低い、などの欠点があることが判明した。種々原因を追究した結果、焼成過程での収縮割れ、および380℃付近での発熱を伴う重量減少が関係すると考えられた。現在、対策と焼成法を検討中である。 (3)銅微粉末の製造法。硫酸銅水溶液の水素加圧還元または硫酸銅水溶液と金属銅を高温で接触させたときに進行する相互反応によって、硫酸第1銅水溶液が得られる。この高温水溶液を冷却する際の不均化反応の速度を、冷却条件を変えて制御することにより、種々の粒度分布と形態をもつ銅微粉末が製造できた。銅微粉の耐酸化性は十分なものとは言えないが、オートクレーブから排出される銅粉懸濁液をケロシンと混合すると、銅粉はケロシン中に補集され、ケロシン中でもほとんど酸化しないことが判明した。この方法は固液分離法としても有効と思われる。 (4)銀-10%ニッケル接点材料。球状銀微粉末に無電解ニッケル・メッキを施し、粉末冶金法で分散状態が良好な複合材料が製造された。
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