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1988 年度 研究成果報告書概要

チタンを溶融状態で採取する溶融塩電解プロセスに関する基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 62470054
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 金属製錬・金属化学
研究機関名古屋大学

研究代表者

山内 睦文  名古屋大学, 工学部, 助教授 (40115647)

研究分担者 藤澤 敏治  名古屋大学, 工学部, 助手 (20115629)
研究期間 (年度) 1987 – 1988
キーワードチタン / 溶融塩電解 / 亜鉛ーチタン合金 / 蒸発速度 / マグネシウム還元 / 三塩化チタン / 四塩化チタン / 還元
研究概要

塩化物溶融塩電解により電析したチタンを溶融亜鉛に吸収させて溶融状態で採取するプロセスを想定し、このプロセスの確立に必要な次の2種類の基礎研究を行った。(1)亜鉛ーチタン系合金からの亜鉛の蒸発分離:溶融塩電解で陰極亜鉛に吸収されたチタンを分離するための基礎研究である。亜鉛ーチタン系には種々の金属間化合物が存在する。亜鉛ーチタン合金から亜鉛を分離し、清浄なチタンを得るためには、できるだけ低温で上記金属間化合物を熱分解することが望ましい。そこで、約7.5%のチタンを含む亜鉛ーチタン合金のアルゴン雰囲気中における蒸発過程を、種々の一定温度にて調べた。その結果、600℃以下ではTiZn_3は分解せずそのまま残留するが、620℃以上になると分解して金属チタンを生成することがわかった。また、蒸発速度は気相側物質移動により律速されることが明かにされた。(2)3価のチタンの還元過程の解明:溶融塩電解槽の設計に必要な基礎研究である。TiCl_3を含む16.4mol%BaCl_2ー46.9mol%CaCl_2ー36.7mol%NaClフラックスのサイクリックボルタメトリー、MgーZn合金および金属チタンによる還元過程について実験を行い、さらにTiーCl系化学ポテンシャル状態図について熱力学的検討を加えた結果、塩化物溶融塩中で3価のチタンイオンは2価の状態を経由して金属チタンに還元されることがわかった。このことから、電解槽に仕切りを設けるかあるいは多段式電解槽にする必要のあることが示唆された。チタンを溶融状態で採取する溶融塩電解プロセスを確立するためには、今後さらに、(i)四塩化チタンのフラックス中への供給方法と溶解速度、(ii)四塩化チタンの溶解速度とチタンの電析速度とのバランスを支配する因子の究明、(iii)電析チタンの溶融亜鉛への吸収速度、などについて検討する必要がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 山内,睦文: 資源と素材. (1989)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] YAMAUCHI, Chikabumi: "Fundamental Studies on Fused Salt Electrolysis Process of Titanium which is electrowon in Molten State." Journal of the Mining and Materials Processing Institute of Japan.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1990-03-20  

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