研究課題/領域番号 |
62470056
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
幸塚 善作 大阪大学, 工学部, 教授 (80028935)
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研究分担者 |
八尾 伸也 大阪大学, 工学部, 助手 (90029299)
片山 巖 大阪大学, 工学部, 助教授 (10029192)
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キーワード | 金属中の酸素 / Ga合金およびIn合金の熱力学 / 安定化ジルコニア / ベータ-アルミナ / 固体電解質 |
研究概要 |
1)高純度金属中の極微量酸素の定量に関する実験としては、まだ測定例の報告されていないGe、Bi、Sbを選んで実験した。Geについては6Nの純度の同一試料から重量の異なる3つの誠片について実験を行ない、0.53、0.58、0.71wt-ppmの測定値を得た。Sbについては2種類の試料について実験したが、ともに試料重量と検出電気量(酸素量に対応)との間によい直線関係が認められ、17.57および4.91wt-ppmと云う値を得た。Biについても同様に0.1wt-ppmまでの低酸素濃度が0.05wt-ppmの高感度でわれわれが開発した改良型電量滴定法を用いた新しい酸素分析装置で測定可能なことを明らかにした。 2)Gaを含む合金の熱力学的研究としてはGa-Sb-In系について安定化ジルコニア固体電池起電力法により3元系全域の代表組成の試料で1023〜1223Kの温度で実験を行ない、その結果より1073Kにおける全組成域にわたるGaの等活量曲線を決定した。Ga-Sb-Bi3元素についても同様の実験を行ないGa高濃度域でのGaの等活量曲線を求めた。 3)Inを含む合金の熱力学的研究としてはIn-Bi-Tl系について、BiとTlの濃度比がモル分率で3と1の擬2元系の10組成の合金を選び安定化ジルコニア固体電池起電力法による実験を973〜1223Kの温度範囲で行ない、1073Kでの過剰モル自由エネルギーおよびエンタルピーはすべて負の値を示し、もっとも負の大きい値はBi-Tl2元系に現われることを示した。またわれわれが提案した新しいGibbs-Duhemの改良式の妥当性を確認した。 4)Na^+型ベータ-アルミナをGa+Gacl_2浴中で電解することによりGa^+型にイオン交換を行ない、それをGa^+型固体電解質として利用するための予備実験を行なった。円板状のベータ-アルミナではイオン交換が可能であるが一端閉管状のものでは不可能である結果を得た。
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