研究概要 |
ポリ塩化ビニリデンおよび塩素化ポリアセチレンを脱塩化水素することによって,カルビンを合成した. また,合成したカルビンの共役三重結合鎖長を推定するため,末端基としてフェニル基,tーブチル基,イソプロパノール基をもつモデル共役三重結合化合物を合成し,紫外,可視吸収スペクトル,赤外吸収スペクトル,ラマン散乱スペクトル,NMRスペクトルなどの測定を行った. 最良の脱塩化水素反応は,ポリ塩化ビニリデンまたは塩素化ポリアセチレンをジアザビシクロウンデセン(DBV)を脱塩化水素剤として,ジメチルスルホキサイド(DMSO)を溶媒とする場合であった. この方法により合成したカルビン中の共役三重結合鎖長(Nc 一方,この方法で合成されたカルビンの電気伝導度は約10^<-9>S・cm^<-1>であるが,ヨウ素ドーピングにより10^<-3>〜10^<-1>S・cm^<-1>まで上昇した.
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