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1988 年度 実績報告書

生物活性海洋天然物質の化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 62470137
研究機関大阪大学

研究代表者

北川 勲  大阪大学, 薬学部, 教授 (20028830)

研究分担者 吉川 雅之  大阪大学, 薬学部, 助教授 (90116129)
キーワード海洋生物 / 生物活性物質 / 海綿 / マクロリド / オリゴペプチドラクトン / 大環状アルカロイド / 異常ヌクレオシド / アミノ酸分析
研究概要

広く暖海域に分布するサンゴ礁には様々な種類の生物群が生息し、これらのサンゴ礁生物は海水中という特異な環境に生息することから、その代謝成分には、陸上生物の代謝産物に比べて予想もできないほど新規な化学構造を有し多様な生物活性を示す天然物質の存在が期待される。
本研究では、昨年度に引き続き、沖繩県慶良間諸島および八重山諸島のサンゴ礁域で採集した海綿動物および南太平洋パラオ諸島産海綿の産生成分の検索を行なった。その結果、沖繩県座間味島で採集したTheonella属海綿から5種の生物活性トリデカペプチドラクトン類テオネラペプトリドIa、Ib、Ic、IdおよびIeを単離しているが、新たにNーメチルアミノ酸と通常アミノ酸がまとめて一斉に分析でき、あわせてCD測定によりそれらの絶対構造も解析できるHPLCによるアミノ酸分析法を考案し、まだ未明であった微量成分のIa、IbおよびIcの全化学構造を解明した。さらに、同種の海綿から顕著な抗腫瘍活性を有する4種のマクロリド類を得、それらの平面構造を解明するとともに、現在それらの立体構造を検討している。また、沖繩県新城島のサンゴ礁で採集したXestospongia属海綿から血管拡張作用を有する大環状アルカロイド類を単離し、それらの化学構造を解明した。アラグスポンジンB〜HおよびJと命名した8種のアルカロイド類は、2個の1ーオキサキノリチジン環がメチレン鎖でつながった大環状構造を有し、光学活性HPLCカラムを用いた分析からエナンチオマーの共存が判明した場合も含め、それらの絶対構造の解明を行なった。また、パラオ産Luffariella属海綿の産生成分の検索を行ない、その脂溶性画分から生物活性セスタテルペンのマノアライドとその類縁体を得、未明であったマノアライドの絶対構造を明らかにするとともに、水溶性画分から数種の異常ヌクレオシドを単離し、それらの化学構造を解明した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 北川勲: 薬学雑誌. 108. 398-416 (1988)

  • [文献書誌] I.Kitagawa: Chem.Pharm.Bull.37. 61-67 (1989)

  • [文献書誌] I.Kitagawa: Chem.Pharm.Bull.37. (1989)

  • [文献書誌] I.Kitagawa: Chem.Pharm,Bull.37. (1989)

  • [文献書誌] I.Kitagawa: Chem.Pharm.Bull.37. (1989)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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