研究課題/領域番号 |
62480004
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生態学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
栗原 康 東北大学, 理学部, 教授 (90004259)
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研究分担者 |
杉浦 桂 相模女子大学, 学芸学部, 講師 (30080469)
鹿野 秀一 東北大学, 理学部, 助手 (70154185)
菊地 永祐 東北大学, 理学部, 助教授 (00004482)
SUGIURA Katura Sagami Women's University
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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キーワード | ミクロコズム / 物質的閉鎖系 / 光合成・呼吸活性 / バクテリア / serial transfer / 形質変化 |
研究概要 |
1.ガラス容器に棉栓を施し生物のみを外界から幅離した生物的閉鎖系と安定期(25日目)にゴム栓を施し生物のほかにガス態物質も外界から融離した物質的閉鎖系(液相:気相の比率が2:1)の2種類のミクロコズムを作製したところ、物質的閉鎖系にしても生物的閉鎖系の場合と同じく生物群集は生存できた。また水圏における溶存酸素濃度の変化は物質的閉鎖系と生物的閉鎖系の間でほとんど差は認められず、物質的閉鎖系の気相の酸素濃度はゴム栓を施した後でもほとんど変化はなかった。以上から、本ミクロコズムは少なくとも安定期に入ってからは物質的に外界から隔離しても生物的閉鎖系と同等の個体群と光合成・呼吸活性を維持しうることが明かとなった。 2.生物的閉鎖系において多世代後の生物種の形質変化を知るために、ミクロコズムの構成バクテリアを種類毎にserial transferを15〜25回繰り返すことによって多世代を経過したバクテリア種を得て、その形質を調べることによって、過老令化ミクロコズムの生物的諸性質を評価した。 1).バクテリアを単独でserial transferを繰り返すと増殖率の高いバクテリアが優占するようになるが、serial transferを2種のバクテリア共存下で行なうと、増殖率の増加はほとんど認められず、親株と同等かあるいはそれ以下の値を示した。この事実は明らかに親争の結果と言える。 2).低濃度培地でserial transferを繰り返して多世代培養したバクテリア(BacーL)の増殖率は基質濃度が低いときは高濃度培地でserial transferを行ったバクテリア(BacーH)のそれよりも高くなり、基質濃度が高いときには、BacーLの増殖率はBacーHのそれよりも低くなった。また、低濃度状態に遭遇すると、アミノ酸合成にかかわる酵素系を具備したミュータントが優占化し、このことによって種の存続がはかられ、このことがミクロコズムの安定性を保障していることを示す。
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