研究課題/領域番号 |
62480012
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大橋 広好 東北大学, 理学部, 教授 (80011617)
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研究分担者 |
立石 庸一 東北大学, 理学部, 助手 (80114544)
遠田 宏 東北大学, 理学部, 助手 (40004311)
相馬 寛吉 東北大学, 教養部, 教授 (00004268)
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キーワード | マメ科 / ツクシムレスズメ / 花粉微細形態 / 系統分類学 / 系統的位置 |
研究概要 |
マメ科植物のツクシムレスズメは個体数が非常に少なく、九州南部と中国(福建省)の限られた地域だけに生育する。この種は系統分類学上の位置が不明である。本研究では花部形態と花粉の微細形態とを調べることによってツクシムレスズメの系統的位置を特定することを試みた。 ツクシムレスズメは萼筒が筒状で上部で反曲し再び折れ曲ること、旗弁の爪の両面と雄蘂郡の下部に微細な毛を生ずることで特徴的である。花粉粒は小粒であり、長い溝と大きい内口の発芽装置を持ち、外膜模様がメソコンピウムでは微小穿孔紋から穿孔紋であり、溝周辺では穿孔紋または皺状紋または疣状紋であることが特徴的である。これらの特徴から、本種はクララ亜属Wightiana節に属す種であると位置づけられることが明らかになった。 本研究によって、日本産マメ科植物の系統進化の解明のために、花粉の微細形態形質が寄与すると推定できる。
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