研究課題/領域番号 |
62480023
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
川島 誠一郎 東京大学, 理学部, 教授 (20011554)
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研究分担者 |
守 隆夫 東京大学, 理学部, 講師 (80011659)
筒井 和義 広島大学, 理学部, 助手 (20163842)
高橋 純夫 広島大学, 理学部, 助手 (90144807)
町田 武生 広島大学, 理学部, 助教授 (70073020)
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キーワード | エイジング / 神経内分泌 / ゴナドトロピン放出ホルモン / 成長ホルモン / ゴ ナドメロピン受容体 / 腎臓病変 / 子宮病変 / プロラクチン |
研究概要 |
本研究の最終年度にあたり、前年度までの成果をもとに以下に知見を得た。なお、本年度において研究組織に一部変更があったが、研究実施上の支障は無かった。 1.ゴナドトロピン放出ホルモン(LHRH)とLH大量放出における視交叉上核の役割を明らかにするため、微小ハラース型ナイフを自作し、遠心性神経が前方または後方のみ残っていれば正常に機能することを見出した。また、ドーパミンやノルエピネフリン系よりも視交叉上核がLHRHとLHの大量放出とそれにつづく排卵に重要である示唆を得た。 2.成長ホルモンのパルス状分泌はエイジングに伴いピーク値が低下するが、これに伴い肝臓の細胞膜への成長ホルモン結合部位数が増加し、ソマトメジン-Cの血中レベルが低下した。これらの現象をまとめ、エイジング過程における神経内分泌系の重要性について総説を書いた。 3.後葉ホルモン分泌ニューロンのエイジングに伴う可塑性の低下は報告したが、さかのぼって発生初期過程の変化も調べ、詳細に記載した。また、腎臓のエイジングに伴う病理的変化をWistar/TW系ラットで、電顕により観測し、変化の原因の一つにアンドロジエンがあることを見出した。 4.3胞刺激ホルモン(FSH)の受容体調節機構にFSH-FSH受容体のインターナリゼーションが重要であることを、数理モデルと実験データの一をもとに結論した。ラィディッヒ細胞のLH受容体に対する抑制因子をセルトリ細胞が分泌していることを見出し、今後の課題を提供した。 5.幼児期のホルモン処理による持続的効果を、特にプロラクチンによる子宮腺筋症とすい臓肥大の発生をモデルにマウスで確かめた。 本年度の成果公表論文中代表的なものを裏面に記した。
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