研究概要 |
1.イネ萎縮ウイルスのcDNAバンクを作成し, ゲノムセグメント9番と10番のほぼ全長のcDNAクローンを得た. 9番と10番のcDNAの全塩基配列を決定したところ9番のクローンは3′末端の数塩基を欠損していたが10番のクローンはゲノムの全長をカバーしていた. 両セゲメントの5′末端は, GGUAAA・・・・と6塩基にわたり共通であった. またこの配列は同じ虫媒性植物レオウイルスのwound tumorウイルスとGGUAまで共通であった. 10番の3′末端は・・・・・UGAUでwound tumorウイルスのそれと同じであった. 2.イネラギツドスタントウイルスのcDNAバンクを作成し, ゲノムセグメント9番のほぼ全長のcDNAクローンを得た. このセグメントのcDNAクローンの全塩基配列を決定した. cDNA制限酵素断片をプライマーとして, セグメント9番の両末端構造を解析したところNNAUAAA・・・・GAAUNであった. この配例は, イネ萎縮ウイルスとATリッチな点が類似しているが同一ではなかった. 3.ファルマシアFPLCシステムのモノQカラムクロマトグラフィーによるゲノム5′末端のキャップ構造Type OとType I型を迅速に同定する方法を確立した.
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