研究課題/領域番号 |
62480070
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研究機関 | 東京水産大学 |
研究代表者 |
隆島 史夫 東京水産大学, 水産学部, 教授 (60041703)
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研究分担者 |
会田 勝美 東京大学, 農学部, 助教授 (50012034)
今村 はるみ 東京水産大学, 水産学部, 助手 (50106754)
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キーワード | 性転換 / ステロイド / 安全性 / 蓄積 / 分布 / 排泄 / コイ / アユ / テラピア / コレゴヌス / 雌性発生 |
研究概要 |
(1)魚類の稚仔期に性ステロイドを経口的もしくは経皮的に摂取させると遺伝的が転換し、性比を変更させ得ることが、ニジマスの他コイ、アユ、テラピア、ペヘレイで判明した。昭和63年度においては、これら前年に得られた結果を確認するとともに、性転換の過程を精査した。特に、そのために雌性発生魚を雄化させる過程を検討し、生殖原細胞が一旦退化の後、残存生殖原細胞から雄性配偶子が生じることが結論された。 (2)ニジマス稚魚へ、性転換をおこさせ得る量の性ステロイド2種(エストテジオール17β、メチルテストステロン)を経口摂取させ、吸収、蓄積、排泄の状態をラジオ・アイソトープを用いて検討した。その結果、投与後2週間ほどで吸収量は平衡となること、生物学的半減期は1.5〜3時間と短かいこと、腹肝循環系によって排泄されることなどが判明した。排泄時間が短かいことから、幼若期に使用したステロイドが食用サイズにまで残存している可能性は極めて低く、したがって食品衛生状は問題ないものと結論された。
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