研究課題/領域番号 |
62480077
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
畜産学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐々木 康之 東北大学, 農学部, 教授 (90005637)
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研究分担者 |
加藤 和雄 東北大学, 農学部, 助手 (60091831)
庄司 芳男 東北大学, 農学部, 助手 (60005642)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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キーワード | アミノ酸 / 成長ホルモン / ソマトメジンC / インスリン / グルカゴン / 反芻動物 |
研究概要 |
近年、泌乳牛への成長ホルモン投与が著しい増乳効果をあらわすことが明らかにされつつある。成長ホルモンは二つの異なる方向において反芻家畜の生産性に関与する。直接作用(一次作用)と間接作用(二次作用)である。直接作用は所謂抗インスリン作用であって、血糖上昇、脂肪分解などの異化作用を促進する。成長ホルモンのこの作用によって動物に吸収される栄養素は異化され、泌乳のためのエネルギ-生成基質や乳成分合成のための基質の乳腺への供給が増加する。体内でのエネルギ-分配が異化方向に進めば増乳効果が増し、同化方向に進めば産肉性向上を期待できる。エネルギ-分配の方向性は、成長ホルモン、ソマトメジンC、インスリン、グルカゴンなどの代謝性ホルモンによって調節され、これらのホルモン分泌調節因子の一つとしてアミノ酸がある。しかし反芻家畜におけるこれらホルモン分泌におよぼすアミノ酸の効果は殆ど知られていない。 Leuは成長ホルモン、グルカゴン分泌を刺激せずにインスリンのみを最も強く刺激した。Ala、Gly、Serはグルカゴンおよびインスリン両分泌を強く刺激したが、供試17種アミノ酸の中で、グルカゴン分泌のみを刺激するアミノ酸は認められなかった。インスリン、グルカゴン分泌はアミノ酸のR基構造と関連し、中性直鎖アミノ酸は炭素鎖が短いほどインスリンおよびグルカゴン両分泌を刺激し、中世分岐鎖アミノ酸はインスリン分泌を刺激し、グルカゴン分泌を抑制した。酸性アミノ酸は成長ホルモン分泌を刺激し、特にAspの効果はArgより高かった。Leuを長時間にわたって経腸投与するとき、ソフトメジンC分泌を刺激する効果が認められた。
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