研究課題/領域番号 |
62480082
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
畜産化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
富田 武 名古屋大学, 農学部, 教授 (70023421)
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研究分担者 |
村松 達夫 名古屋大学, 農学部, 助教授 (60166303)
島田 清司 名古屋大学, 農学部, 助教授 (40065579)
奥村 純市 名古屋大学, 農学部, 教授 (10023425)
田先 威和夫 名古屋大学, 名誉教授 (70023364)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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キーワード | 鶏 / 卵蛋白合成 / オボアルブミン / エストロジェン / テストステロン / 数学的モデル |
研究概要 |
1.産卵鶏の各組織における蛋白質合成を測定した結果、肝臓と卵管の蛋白質合成率はその他のどの組織より速いことが判明した。これらの組織間の合成率の違いはRNA:蛋白質比の違いによってほぼ説明された。 2.産卵鶏において蛋白質合成速度を測定する際、標識アミノ酸としてLー又はDLー[^<15>N]メチオニンを用いた場合の測定誤差について検討し、DL型の場合には約4〜36%もの過小評価となることを明かにした。 3.飼料摂取量の季節変動を考慮にいれて、産卵鶏の成長を予測する数学的モデルを作成した。飼料摂取量の予測には環境気温に対して約5ー6週間の遅れを考える必要があることが示された。 4.産卵鶏の産卵周期に伴う蛋白質合成の変動を各組織毎に調査した。体全体ではほとんど影響はみられなかった。これに対して卵管では卵が膨大部に存在するとき最も高い合成量を示したが、肝臓を除くその他の組織では逆に最も低い値を示した。肝臓の蛋白質合成に対する産卵周期の影響はほとんど認められなかった。 5.ステロイドホルモンの投与は、鶏ヒナの卵管発達を助長し、オボアルブミンの合成を促進することが判明した。その際、エストロジエン単独投与よりもエストロジエンとテストステロンを組み合わせて投与する方が、より効果的であった。 6.鶏ヒナに投与したステロイドホルモンに対する卵管の反応性に品種間で違いがあるかどうかについて検討した。卵用種が最も大きな反応を示し、ついて卵用兼用種、肉用種の順に反応性が低下した。これらの遺伝的要因とステロイドホルモンに対する反応の関連性についての詳しい検討は、今後の研究課題である。
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