研究課題/領域番号 |
62480113
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境生理学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
酒井 秋男 信州大学, 医学部附属心脈管病研究施設環境生理, 助教授 (70020758)
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研究分担者 |
福島 雅夫 信州大学, 医学部・第一内科学, 助手 (30173339)
小林 俊夫 信州大学, 医学部・第一内科学, 講師 (80020775)
上田 五雨 信州大学, 医学部・環境生理学, 教授 (10020702)
KUSAMA Shozo Dept.of Internal Med.Shinshu Univ., Professor (70020708)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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キーワード | Pika / ナキウサギ / 高地適応動物 / ヘマトクリット / 赤血球の小型化 / 右心室肥大 / 肺高血圧 / 高地順応 |
研究概要 |
昭和63年度は、前年度の研究成果に引き継いで、高地適応動物としてのPikaの特性を解明した。特に本年度は低地(610m)において、Pikaとラットについて比較生理学および比較形態学的検討を中心に行った。Pikaはラットと比較して、海抜高度の上昇に伴う肺動脈圧の上昇および右心室肥大の度合が極めて緩慢である。その原因としてFig.1からも明らかなように、Pikaの赤血球は著しく小型であることが特微である。即ち、赤血球の小型化→Htの低下(Fig.4)→血液粘度の低下(Fig.4)→右心室負荷の軽減の現象が、高地適応動物としての特性を発揮している原因と思われる。また、この様な低Ht状態においてもPikaは少い酸素消費量で生理的状態を維持できる(Fig.2)機構を備えていると言える。上述の現象を裏付ける結果として、肺脈平滑筋にも著明な形態学的変化が認められた。
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