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1988 年度 実績報告書

ヘム分解反応機構の分子論的解明

研究課題

研究課題/領域番号 62480125
研究機関京都大学

研究代表者

折井 豊  京都大学, 医学部, 助教授 (60028149)

研究分担者 佐野 晴洋  滋賀医科大学, 学長 (60025533)
吉永 侃夫  京都大学, 医学部, 助手 (30025663)
川西 正祐  京都大学, 医学部, 講師 (10025637)
キーワードヘム分解 / ハイドロキシプロトヘム / NADPH-チトクロムC還元酵素 / 光増感剤 / 一重項酵素 / チトクロム酸化酵素
研究概要

今回均一に精製したヘムオキシゲナーゼ(HO)およびNADPHーチトクロームC環元酵素(CR)と化学合成したαオキシプロトヘムIX(αーOPH)とその異性体(B、rおよびS)を用いて、差スペクトルによる分析、HPLCによるビリベルディン分析、および反応速度論による分析を行った。
先ず、差スペクトルによる分析では、HO+CDとα-OPHにNADPHを加えると、650nmを中心に隆起し、688nmおよび630nmに肩が見られた。650nmのピークは時間と共に高くなり、更にビリベルディン還酵素を加えると650nmのピークは470nmを中心とする高いピークに移行した。このスペクトル変化からα-OPHはビリベルディンIXαを経てビィリルビンIXαになったものと考えられる。一方、α-OPHの異性体であるβ-、γ-あるいはδ-OPHを基質とした時には650nm付近にはピークが見られず、ビリベルディンは検出できなかった。
HPLCによるビリディンの分析では、α-OPHからは明らかにビリディンIXαが生じていたが、他の異性体からはα型の2%以下のビリベルディンしか生成しなかった。
反応速度論による解析ではα-OPHはプロトヘムIXに対して約2倍のkm、およびVmaxの植が得られた。α-OPHがヘム分解反応の中間体と考えることに何ら問題がないことを示唆している。さらにα-OPHの異性体がプロトヘムあるいはα-OPHからビリベルディンへの開裂反応を拮抗型の阻害をしたことから、これらの異性体はα型同様に分解系酵素の活性中心結合していると思われる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 吉永侃夫,須藤ゆかり,佐野晴洋: 生化学. 60. 953 (1988)

  • [文献書誌] 折井豊: 生化学. 60. 686 (1988)

  • [文献書誌] 折井豊: 日本農芸化学. 62. 1105-1107 (1988)

  • [文献書誌] 折井豊: Chemica Scripta. 28A. 63-69 (1988)

  • [文献書誌] 折井豊: Ann.New Nork Acad.Sci.550. 105-117 (1989)

  • [文献書誌] 吉永侃夫、須藤ゆかり、佐野晴洋: 投稿中.

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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