研究概要 |
NZB×NZW(B/w)F1マウスに自然発症する全身性エリテマトーデス(SLE)の疾患遺伝子中, MHC連鎖及びTcRβ連鎖遺伝子についてcongenicマウスとtransgenicマウスの生産のために研究を進めている. 現在までの成果は以下の如くである. (1).NZB系のTcRβ鎖遺伝子を持つNZW系congenicマウスとNZW系のTcRβ鎖遺伝子をもつNZB系congenicマウスの作成を行ない, 現在5代までbackcrossを進めている. (2).NZB系マウス脾臓細胞mRNAよりλgt11を用いてcDNAライブラリを作成し, HLAーDRβ鎖cDNAをプローブとしてMHCーclassII分子cDNAのクローニングを行なった. NZB系マウスはHー2^αハプロタイプを持つとされているが, AgpーIに相当すると考えられるclassII分子がBalb/cマウスのものと同一のものであるかどうかcDNAの塩基配列より検討を進めている. (3).NZW系マウス由来のB lympnomaよりmRNAを得, cDNAライブラリーの作成を行なった. 現在, Agpー3に相当するMHCーclassII分子のクローニングを行なっている. (4).トランスジェニックマウス作成のための技術の修得につとめ(57Bl/6系マウスより受精卵を得, ICR仮性妊娠マウスに移植する実験を行ない, (57Bl/6系マウスを生産させることができた. 現在効率を上げることに努めている.
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