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1988 年度 実績報告書

種特異的DNAプローブを用いた新たな寄生虫症診断法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 62480148
研究機関東京大学

研究代表者

田中 寛  東京大学, 医科学研究所, 教授 (10012692)

研究分担者 古田 隆久  東京大学, 医科学研究所, 教務職員 (30143514)
中田 光  東京大学, 医科学研究所, 教務職員 (80207802)
渡辺 純一  東京大学, 医科学研究所, 助手 (20201189)
松田 肇  東京大学, 医科学研究所, 助手 (30114648)
林 良博  東京大学, 医科学研究所, 助教授 (90092303)
キーワードDNA / 診断 / 寄生虫疾患 / ニューモシスチス / カリニー / フィラリア
研究概要

研究2年目にあたる昭和63年度の研究では、ニューモシスチス・カリニーの5SリボソームRNA配列より、カリニーは原生動物とはやや離れ、真菌に近縁であることが明らかになった。分子生物学導入により初めて明確にし得た成果と考えられる。
(1)ニューモシスチス・カリニーのDNA診断
培養が不可能なカリニーは、ヌードラットに感染させ増殖する以外に、十分量の材料を確保することができない。出発材料の純度が実験の成否を規定するであろうと予想した。そこで、気管支肺洗浄法と遠心分離、ヌクレオメンブラン濾過法を組合わせることにより、カリニー栄養体を可及的に純粋に精製する方法を開発した。本方法で調製したカリニーを材料にすることで、ラットDNAの混入が10%程度の比較的純度の高いカリニーDNAが調製できた。これより、EMBL3、ラムダファージの系で遺伝子ライブラリーを作製し、ラットDNAとは反応せず、カリニーDNAとのみ反応するクローンをクリーニングした。3万クローンから最も強いシグナルを与えるものを4種選んだ。いづれも、カリニーのDNAに由来することが確認され、また、互いにハイブリダイズすることなどから、リピート配列と推測された。DNA配列決定など、さらに詳細に検討中である。
(2)マレー糸状虫の診断を目的としたリコンビナント抗原の作製
ラムダファージ(λgt11)を用いて遺伝子ライブラリーを作製し、発現タンパクの有無を検討した。モノクロンーナル抗体と、ポリクローナル抗体を用いたスクリーニングを繰り返したが、反応陽性のクローンは検出されなかった。得られたマレー糸状虫のDNAフラグメントは種々の利用方法が考えられるので、保存し今後の研究の貴重な材料としたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Jun-ichi,Watanabe,et al: Japan.J.Exp.Med.57. 295-297 (1987)

  • [文献書誌] Jun-ichi,Watanabe,et al: Mol Biochem.Parasitol.32. 163-168 (1989)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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