研究課題/領域番号 |
62480155
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
川田 十三夫 徳島大学, 医学部, 教授 (60035368)
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研究分担者 |
武岡 あや 徳島大学, 医学部, 教務員 (00116831)
大和 正幸 徳島大学, 医学部, 助手 (90210492)
古賀 哲郎 徳島大学, 医学部, 助手 (20093859)
宅見 賢二 徳島大学, 医学部, 助教授 (90035428)
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キーワード | 細菌表層 / 細胞壁 / 蛋白質層 / 分子構築 / 免疫化学的性状 / 生物活性 / クロストリジウム・ディフィシル / ボツリヌス菌 / ラクトバシルス・アシドフィルス |
研究概要 |
1) 抗生剤投与に伴う偽膜性腸炎の起炎菌であるClostridium difficileの菌胞壁外層にはほぼ正方形状の規則的配列構造(RA)が存在し、それは菌株により分子量が45kDaと32KDa、または42kDaと38kDaの2種類の蛋白質から構成されていることを明らかにした。RA画分を8M尿素または4M塩酸グアニジン(GHCl)で抽出し、その遠心上清をCa^<2+>含有中性緩衝液中で透析するともとと同様なRAが再構成し、この場合Ca^<2+>の存在が必須であった。32kDa蛋白をリン酸塩緩衝食塩水で抽出後、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過、クロマトフォーカシングなどにより精製し、その抗体を調製した。32kDa蛋白はシスティンを欠く酸性蛋白で、その特異抗体はイムノブロット法で32kDa蛋白をもつ菌株に共通抗原性を示すものと示さない菌株があった。45kDa蛋白は不安定で精製過程で分解され易く、抗原性も弱かった。これら両蛋白共にプロティンAー金コロイド法により細胞壁外層に均等に局在することが免疫電顕的に観察された。本菌のHeLa菌胞への付載には32kDa蛋白が直接関与していることがわかった。42kDa、38kDa蛋白も単離され、その免疫化学的性状の相違も判明した。2) Lactobacillus acidophilusはDNA相同性により群別されているが、細胞壁外層に四角形状のRAが存在するものはすべてA群に属し、その構成RA蛋白の分子量は41〜48kDaであり、V8プロテアーゼによる限定分解後のペプチドマップによりさらに4亜群に分けられ、さらにRA蛋白に対する抗体を用いたイムノブロット法で細別される可能性が示された。3) E型ボツリヌ菌の細胞壁外層には平行線条を呈するRAが存在し、4MGHClまたは6M尿素で可溶化され、中性緩衝液に透析すると円柱状構造を呈するRAが再構成された。このRA再構成物は90、60、25kDa蛋白を主に含み、単離したこれら蛋白に対する抗体を用いた免疫電顕法により、細胞壁外層にこれら蛋白が局在することが示された。
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