研究課題/領域番号 |
62480192
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
小俣 政男 千葉大学, 医学部, 講師 (90125914)
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研究分担者 |
伊藤 よしみ 千葉大学, 医学部, 助手 (70159929)
今関 文夫 千葉大学, 医学部, 医員
横須賀 収 千葉大学, 医学部, 助手 (90182691)
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キーワード | HEPADNA VIRUS / DHBV / ウイルス発癌 / 化学発癌 |
研究概要 |
平成元年度は化学発癌、ウイルス発癌及び両者によって発生した肝癌につき以下の結論を得た。 1)ウイルス(DUCK.HEPATITIS B VIRUS,以下DHBV)のみの発癌では癌発生の時期は遅く数年を要した。発生した癌にはDHBV DNAが高頻度に組み込まれていた。その組み込まれたDHBV DNAの構造は両編成、欠損などの変化を示していた。しかしながらDHBV DNAのDRと云われる部分から宿主のDNA中に入り込んでいる形態が多く見られた。 2)ウイルスと化学発癌剤の両者を受けた群では早期より肝発癌が見られた。しかしながら癌細胞中にはDHBVDNAの組み込みは認められない。このことは、DNAの組み込まれた肝細胞の発癌を化学発癌剤が促進するというよりは、化学発癌とウイルス発癌は異った癌化への道をたどるのではという点が明らかになった。 3)化学発癌剤のみの群でRas発癌遺伝子のPoint mutationをPCR法により模索したがRas遺伝子の点突然変異は認められなかった。 平成元年度の研究成果は以上であります。
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