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1988 年度 実績報告書

アルツハイマー神経原線維(PHF)の構成成分の同定

研究課題

研究課題/領域番号 62480210
研究機関(財)東京都老人総合研究所

研究代表者

井原 康夫  東京都老人総合研究所, 臨床第2生理, 室長 (60114386)

研究分担者 三浦 玲子  東京都老人総合研究所, 臨床第2生理, 研究助手
小河原 緑  東京都老人総合研究所, 臨床第2生理, 研究助手 (60100111)
玉岡 晃  東京都老人総合研究所, 臨床第2生理, 研究員 (50192183)
森 啓  東京都老人総合研究所, 臨床第2生理, 研究員 (10159189)
キーワードアルツハイマー病 / PHF / tau / protein sequecing / curly fiber
研究概要

Ubiqutinを同定した方法を用いて、PHF消化物中に4つのtau peptideを同定した。tauのproteinあるいはcDNA sequencingの結果からこれら4つのpeptideはtauのC末端側1/3の部分に局在したが、しかしPHF消化生物には最C末端のpeptideは得られなかった。一方PHF内に組みこまれているtauの周囲をきめる目的でtauのC末端側1/2を大体カバーする各種tau peptideに対するpeptid抗体を調整した。単離したtaugleとの反応性を調べたところ、taugleは最C末端側に位置する2つのpeptideに対する抗体とも強く反応した。これはsequencingは出来なかったがtauの最C端もPHF内に存在することを示唆する。これらpeptide抗体を用いてPHE消化物中の反応する画分の挙動を調べた。この結果画分は非常に難溶性(高濃度のギ酸に対して)であることが判明した。このようにtauはそのC末端においてPHFに組みこまれ、この部分がプロテアーゼに抵抗性を示し、難溶性を呈すると考えられた。
以上のようにubiguitmに続いてtau oまたPHEの一成分であることが確定した。tauに対する抗体を作製し、AD脳におけるtauの分布の異常を調べた。その結果、このimunohistochemishtryによって、これまでの通常の染色では見出されなかったAD脳の異常-curly fiberの存在--が明らかになった。このcurly fiberは連合野の第3、5層の錐体細胞と密接な関係があり、curly fiberかなりの部分が錐体細胞体から出ていると考えられた。高拡大で観察するとcurly fiberは5-30μmの高度に湾曲したneuriteでその先端はやや矢尻に類似して太くなっている。これは胎児期のdendritic sproutimgに非常に類似している。これからcurly fiberは錐体細胞のsomatodmdritic sproutingと考えられた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Kuzahara.S;Mori.H;Izumiyama;Yoshimura.M;Ihara.Y.: Acta Neuropath. 75. 345-353 (1988)

  • [文献書誌] Uchida.Y;Ihara.Y;Tomonaga.M: Biochem Biophs Res Comm. 150. 1263-1267 (1988)

  • [文献書誌] Ishiguro.K;Ihara.Y;chida.Y;Imahori.K: J Biochem(Tokyo). 104. 319-321 (1988)

  • [文献書誌] Ihara.Y: Brain Res. 459. 138-144 (1988)

  • [文献書誌] Kondo.J;Honda.T;Mori.H;Hamada.Y;Miura.R;Ogawara.M;Ihara.Y: Neuron. 1. 827-834 (1988)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2017-04-05  

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