研究課題/領域番号 |
62480225
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
赤羽 太郎 信州大学, 医学部, 教授 (60020715)
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研究分担者 |
長沼 邦明 信州大学, 医学部, 助手 (90180504)
小池 健一 信州大学, 医学部, 助手 (40143979)
中畑 龍俊 信州大学, 医学部附属病院, 講師 (20110744)
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キーワード | インターロイキン3(ILー3) / インターロイキン6(ILー6) / 多能性造血前駆細胞 / 無血清培養法 / プロテインキナーゼC(PKC) / ヒト / マウス |
研究概要 |
多能性造血幹細胞の増殖、分化に働く因子としてインターロイキン3(ILー3)が知られているが、ILー3は多能性造血幹細胞の自己再生能にはあまり働かないことが最近、明らかになってきた。そこでILー3以外に造血幹細胞に働く因子について検討した。 1.ILー6は血清存在下では多能性造血前駆細胞由来のコロニー形成を刺激したが、無血清の条件でマウス骨髄、脾細胞を培養するとコロニーは全く形成されず、ILー6と共同して働く何らかの造血因子の存在が必要であると考えられた。 2.未分化造血幹細胞を濃縮する目的で150mg/kgの5ーFUを静注後のマウス骨髄、脾細胞を用いた検討では、ILー3単独に比し、ILー3+ILー6で約4倍にコロニー数が増加した。コロニー形成の終時的観察、ILー3のdose response studyなどにより、多能性造血幹細胞のなかにはILー3のみでは増殖せず、ILー3とILー6の両者が共存して初めて増殖可能となる集団があることが示唆された。 3.ILー4はそれ自身にはコロニー形成を刺激する活性はほとんどみられないが、ILー4+ILー6あるいはILー4+GーCSFの条件下で、多能性造血前駆細胞由来のコロニー形成を支持した。ILー4のこの作用は抗ILー3抗体で中和できないことからILー3を介するものではないと考えられた。 4.ヒトにおいてもILー3とILー6の相乗作用が確認された。 5.未分化造血前駆細胞に働く因子としてILー3、ILー4、ILー6、ILー1α、GーCSFの5つの因子が明らかとなり、今後、骨髄移植、再生不良性貧血など難治性血液疾患への臨床応用が期待される。
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