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1988 年度 実績報告書

T細胞活性化機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62480262
研究機関京都大学

研究代表者

内山 卓  京都大学, 医学部, 助手 (80151900)

キーワードT細胞活性化 / インターロイキン2 / モノクロナル抗体
研究概要

本年度は、T細胞活性化関連抗原に対に作製した2種のモノクロナル抗体を用いて、さらに解析を進めた。まず、2H7抗原に関しては、1.2H7抗原は正常人末梢血非刺激単核球やPHA刺激初期には発現せずILー2存在下の長期培養後に初めて出現する。2.培養株では、ILー2受容体を発現しているKit225、ED、YT、Hut102、U266などの細胞に発現がみられるがHSBー2、HPBーALL、Daudi、Laz221、KGー1、HL60、K562、U937などの細胞には発現していない。3.ILー2依存性株では、ILー2により2H7抗原発現が増強する、また、その発現は細胞増殖期に強い。2、3の事実から2H7抗原発現とILー2/ILー2受容体系との間に関連のあることが考えられる。さらに、2H7抗体の細胞増増殖に与える影響を検討した。4.この抗体は、Kit225,EDなどのILー2依存性株、PHA刺激ILー2依存性増殖を示す正常活性化リンパ球のILー2依存性増殖を、ほぼ完全に抑制する。しかし、興味あることに、ED細胞株のTPAによる増殖(この増殖にはILー2,ILー4産生を伴わないことがノザーン法が確認されている)には、2H7抗体は全く影響を与えない、このことから、2H7抗原は、ILー2/ILー2受容体系を介するT細胞増殖に関連した、あるいは影響を与え得る分子であると考えられ、T細胞の活性晃とそれに続くILー2/ILー2受容体を介するT細胞増殖の研究に、2H7抗体には有用である。一方、2C2(HC22)抗原は、やはり、非刺激リンパ球には発現せず、活性化T細胞やNK細胞に発現する分子量約16,000の分子である。この抗原に対する抗体は、CovA刺激によるT細胞増殖を抑制せず、その機能は今のところ不明であるが、ATL細胞とよく反応し、今後のT細胞活性化機構の研究に有用であると思われる。ILー1受容体に対するモノクロナル抗体の作製には、本年度も成功しなかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 内山卓: 臨床免疫.

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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