研究概要 |
1.Cー1300マウス神経芽細胞腫(Cー1300)に対する免疫応答機構の検討 Cー1300とA/Jマウスの系において、マイトマイシンーC処理した腫瘍細胞とCorynebactireum Parvumをマウス脾腔内に3回注入することにより、約60%が腫瘍抵抗マウスとなった。この腫瘍抵抗マウス脾細胞のCー1300に対する抗腫瘍活性は、in vivo 腫瘍中和試験(Win nassay),Adoptive chemoimmunotherapyにおいても認められた。Winn assayにおける腫瘍拒絶のエフェクター細胞はT細胞であった。抗ーLytー1抗体、抗ーLytー2抗体の処理ではどちらの群も一部腫瘍拒絶が認められ、Lytー1^+細胞もLy+-2^+細胞も共に腫瘍拒絶に関与していた。in vitro細胞障害試験(^<51>Crーrelease assay)においては、腫瘍抵抗マウス脾細胞は採取直後には正常腹細胞と同じく細胞障害活性を示さず、マイトマイシンーC処理Cー1300との腫瘍リンパ球混合培養によって高い細胞障害活性が誘導された。この細胞障害活性は抗ーThyー1抗体処理によって完全に消失し、抗ーLytー1抗体では変化なく、抗ーLytー2抗体では大部分の活性が消失した。(ー部活性残存)。また抗ーアツアロGM_1(AGM1)抗体処理では活性は消失しなかった。エフェクター細胞にはThy-1^+、Lyt-1^-2^+、AGM_1^-細胞と、Thy-1^+、Lytー1^-2^-、AGM_1^-細胞が含まれていた。尚、我々の使用したCー1300にはMHC class1が発現していた。 2.神経芽細胞腫に対するLymphokine-activated killer(LAK)細胞の抗腫瘍活性 マウスについては^<51>Crーrelease assay,Winn assay,ヒトでは^<51>Crーrelease assayを行なった。Cー1300もヒト神経芽細胞腫培養株もLAK細胞のもつ細胞障害活性に感受性が高かった。担癌マウス脾細胞、神経芽細胞腫症例末梢血リンパ球からもILー2を加え培養することによって細胞障害活性の高い細胞を誘発できた。
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