研究概要 |
初年度申請時計画は, I.^<31>PーNMRサーフェイスコイルにより正常肝および障害肝のエネルギー代謝能の検討, II.SQUID磁束計の作製および測定機器,測定方法の技術的確立, 以上の二点であった. 項目Iに関しては極めて注目に値する結果が得られ, すでに多くの学会, 誌上報告を行なった. すなわちin vivoでの測定のみならず, in vitroでの培養細胞のリン酸化合物の経時的推移を我が国で初めて測定, 報告した. 一方, SQUID磁束計の作製は, FRPデュワーを採用し, ほくさんHSーirSQUID磁束計(rfーSQUID)と組み合わせて用いている. ただし, 全システムの磁気シールドが, 現在の測定感度からは必要であった. マウス心磁図の測定を行ない, 既存の心電計と連携させた波形を解析すると, 心室拍動波(QRS波)が記録されたが, 他の波形はノイズとの鑑別は不可能であった. 現在, 中動物から犬相当の大動物臓器の計測が可能なシールド装置の作製を行なっている. これにより, 灌流摘出臓器や肝磁界測定を施行する予定である.
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