| 研究課題/領域番号 |
62480277
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| 研究種目 |
一般研究(B)
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| 配分区分 | 補助金 |
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| 研究分野 |
消化器外科学
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| 研究機関 | 東北大学 |
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研究代表者 |
松原 修二 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (20165856)
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| 研究分担者 |
岡部 健二 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (00177073)
大内 清昭 東北大学, 医学部, 助教授 (20124555)
佐藤 寿雄 東北大学, 医学部, 名誉教授 (80004571)
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| 研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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| キーワード | 多臓器不全 / 血漿交換 / DIC / エンドトキシン / 肝不全 / 血液持続濾過 / 中分子量物質 |
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| 研究概要 |
われわれは多臓器不全(MOF)における臓器障害の連鎖に注目し、エネルギー代謝の中心臓器である肝の機能不全の改善が、包括的な意味でMOFの本質的治療に迫るものとの作業仮設をたてている。本研究では肝不全の治療としての血液浄化療法の効果について検討を行い、MOFの病態の一端を明らかにしようと試みた。
本研究の認可により、ゲル濾過用高速液体クロマトグラフィー(HPLC)および好中球ケミルミネッセンス測定用ルミフォトメーターの導入がなされ数多くの新知見がえられた。すなわち肝不全を主座とするMOF症例の血中では、エンドトキシンやアルブミン結合性毒素など高分子量物質の増加はもとより、分子量数千台の異常中分子量物質が多数分画されており、これらの浄化がMOF症例に対する包括的治療法として重要であることが示唆された。
そこで血漿交換療法によるエンドトキシン血症やDICなどに対する代謝補助に加えて、血管外プールにも広く分布することが想定される中分子量毒素の除去をめざして、血液持続濾過療法(CHF)を施行した。器材としては、動物実験で高い生体適合性を認めたポリサルフォン膜を用い、長時間の血液持続濾過療法をMOF症例に応用した。その結果はほとんどの症例に意識レベルの著明な改善を認めた。濾過液の分析では分子量5700よりまでの1150中分子量物質がほぼ70%の篩係数で除去されることが確認された。
一方血漿交換による生体防御機構の変化を主として液性因子よりの検討も行われた。血漿交換はMOF症例で低補体価、低フィブロネクチン傾向を有意に改善、正常化させていた。さらに血中オプソニン活性値は、血漿交換によりやはり有為に上昇を示していることが確認された。
以上の結果よりMOFに対する、血液浄化療法の包括的見地からの有用性が実証されたといえよう。
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