研究課題/領域番号 |
62480279
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
畠山 勝義 新潟大学, 医学部附属病院, 助手 (90134923)
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研究分担者 |
遠藤 和彦 新潟大学, 医学部附属病院, 医員
島村 公年 新潟大学, 医学部附属病院, 医員
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キーワード | ラット大腸癌の肝 / 肺転移モデル / 免疫化学療法 |
研究概要 |
DMH誘発ラット大腸癌皮下継代株より細胞培養株RCN-9を樹立した。原腫瘍、継代移植腫瘍の組織像はともに一部に印環細胞を有する低分化型腺癌で、電顕的には、核・細胞質比が大で、細胞内小器官の乏しい小型の細胞より構成されていた。RCN-9は、多角形細胞が単層敷石状に増殖し、その倍加時間は約32時間、細胞飽和密度は5.6×10^6/cm^2、染色体モードは42(34〜79)であった。RCN-9を同系F344ラットの皮下に1×10^7個移植した場合の生着率は100%で、これを約2ヵ月間観察した場合の肺転移率は64%であった。RCN-9を盲腸漿膜下に移植した場合に同様に腫瘍を形成し、その肝転移率は約40%であるが、未だ安定したデータが得られていない。この肝転移巣を再度培養細胞化し、漿膜下移植→肝転移形成の過程を4回繰り返して得られたクローンは、皮下移植にて、RCN-9に比し、高率に肺転移を形成することが明らかとなり、これを高転移性クローンとして、その転移能につき検討中である。また、もう一つの皮下継代株である分化型腺癌株よりの初代培養にも成功しており、近日中にこの細胞株も樹立できる見込みである。今後、この二種の細胞株を用いての転移実験を進める計画である。
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