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1987 年度 実績報告書

肝硬変例の栄養改善を目的とした特殊アミノ酸輸液剤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 62480285
研究機関九州大学

研究代表者

兼松 隆之  九州大学, 医学部, 助教授 (40128004)

研究分担者 西崎 隆  九州大学, 医学部, 医員
吉田 康洋  九州大学, 医学部, 医員
松股 孝  九州大学, 医学部, 助手 (00157348)
竹中 賢治  九州大学, 医学部, 助手 (30117155)
キーワード肝硬変 / 特殊組成アミノ酸 / 分岐鎖アミノ酸 / 栄養
研究概要

我々は臨床における肝疾患例に対し栄養改善を目的とした療法の必要性を痛感してきた. 肝疾患例では肝機能が低下状態にあるため, 特殊な組成の栄養素が必要と考えられる. そこで, 我々はアミノ酸に着目し, 肝に負担をかけず, 筋肉内で代謝, 利用されるアミノ 酸, 分岐鎖アミノ酸を多量に含む輸液剤を用いることとした. 本目的に資するため, ラットに異なった組成のアミノ酸輸液剤を投与し, 血中アミノ酸濃度の推移を検討した. A群:特殊アミノ酸輸液剤(アミノレバン:分岐鎖アミノ酸を多量に含むもの), B群:総合アミノ酸輸液剤(通常のアミノ酸輸液剤), C群:アミノ酸投与なしの対照群である. 各群に上記輸液剤を1頭あたり, 2ml, 3日間静脈注射を行い, 24時間をおいて, 採血し, 血中のアミノ酸を測定した. アミノ酸は, バリン, ロイシン, イソロイシンなどの分岐鎖アミノ酸と, チロジン, フェニールアラニンの芳香族アミノ酸を測定した. この分岐鎖アミノ酸と芳香族アミノ酸の比をフィッシャー比とし, これを各群で比べた. その結果, フィッシャー比の平均は, A群2.82,B群2.70,C群2.95であった.
以上の結果は, 必ずしもA群でフィッシャー比の上昇は認められなかった. ここに用いた特殊組成アミノ酸輸液剤アミノレバンは従来, 肝性脳症の改善を目的として開発されたものである. 今後は, 本剤より更に高濃度の分岐鎖アミノ酸を含有した輸液剤の開発が, 栄養改善用として用いるには必要と考えられた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kanematsu,T.: Surgery.

  • [文献書誌] 兼松隆之: 栄養アセスメント.

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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