研究課題/領域番号 |
62480290
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
鈴木 宗平 弘前大学, 医学部, 助教授 (70003390)
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研究分担者 |
野村 進二 弘前大学, 医学部, 助手 (60218360)
小山 浩一 弘前大学, 医学部付属病院, 助手 (90183350)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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キーワード | 小児補助循環 / 大動脈-大動脈拍動バイパス / Counterpulsation / 開心術後急性心不全 / メシル酸ガベキサ-ト / FOY |
研究概要 |
小児の開心術において起こり得る急性心不全に対する補助循環法を開発する目的で、幼小児を想定して犬を使い、上行大動脈と大動脈末梢側の間に体外バイパスを造設し、その途中で、通常の開心術の体外灌流で使用される拍動流発生デバイス(Pulsatile Bypass Pump用)を心拍に同期して作動させてcounterpulsationを行う方法を考え、「大動脈-大動脈拍動バイパス」と呼称して検討した。 1.正常心に対する効果をみる実験において、拍動バイパスにより、平均大動脈圧をさほど低下させることなく収縮期大動脈ピ-ク圧、大動脈の拡張終期圧および左室ピ-ク圧を低下させ、拡張期大動脈圧を作動前の収縮期圧と同じか、それ以上に維持できてcounterpulsationが可能であった。 2.冠動脈を結紮した不全心に対する検討で、大動脈中枢側へのバイパス接続に人工血管を介在させたが出血も少なく、counterpulsationがより容易となった。対照群では経時的に心機能が悪化する傾向にあったが、拍動バイパス群では経時的に心機能が回復し、1時間のバイパス後における心機能の改善が著しかった。 3.本法の臨床応用に際しては、ヘパリン使用による出血傾向が問題であり、それに代る抗凝固剤としてメシル酸ガベキサ-トを使用して凝固機能と血栓形成の点から検討したが、本剤45-65mg/kg/hrの持続投与でバイパスが可能であった。この拍動バイパスでは、デバイス内の血液は往復運動であっても、基礎に血液の一方向性があり、かつ、血液の停滞する「かど」や弁構造がないためにself-wash out効果もあることがうかがわれた。「大動脈-大動脈拍動バイパス」は小児開心術時の急性心不全に対する補助循環法として、臨床応用の可能性が高い方法と考えられ、今後も研究していきたい。
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