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1988 年度 実績報告書

心肺同時移植に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 62480292
研究機関東京大学

研究代表者

古瀬 彰  東京大学, 医学部(病), 教授 (70010163)

研究分担者 横井 泰  東京大学, 医学部解剖学教室, 助手
守月 理  東京大学, 医学部(病), 医員
中島 淳  東京大学, 医学部(病), 助手 (90188954)
川内 基裕  東京大学, 医学部(病), 助手 (00152918)
キーワード心肺移植 / 胸部X線写真 / 病理組織 / 自家移植 / 日本猿
研究概要

同所性自己心肺移植の移植心肺に与える影響を日本猿による実験学において検討した。体外循環下に体重9.4〜12.6Kgの雄の日本猿を用いて、自己心肺移植実験を施行した。体外循環時間は103〜141分、大動脈遮断及び虚血保存時間は67〜92分であった。実験は10回行ない、うち7頭が2〜5日生存した。7頭の死因は屠殺2頭、気胸2頭、乳胸による無気肺1頭、reimplantation resporseによると思われる肺水腫2頭であった。術後の胸部X線写真上の変化ならびに死亡時の肺の病理組織学的変化を、これらの猿について検討した。胸部X線写真上の変化としては、術後上縦隔の拡大、少量の胸水所蔵、少量の空気の胸腔内残存は全例に認められた。術翌日以降には、中等大の気管支・肺動脈周囲にcaffingが出現し、進行した。心臓および肺内部を含む、いわゆる中心陰影の増大も時間の経過とともに認められたが、心胸郭地に換算して75%以上の猿は認められなかった。末植の肺野も、暗くなる傾向を認めたが、含気の消失するような強い浸潤は認めなかった。これらの変化は最長5日間の経過中は、増悪する傾向を認めた。
病理組織学的な検索の結果では、気管・気管支ならびに肺動静脈の周囲に、術後早期から中等度〜高度の浮腫を認めた。しかし、気管支または肺動静脈の周囲に単核球の浸潤は著名ではなかった。肺野の変化も一般に、同種心肺移植後の肺の変化よりも軽度であり、さらに単核球の浸潤は認めなかった。肺胞の浮腫、II型上皮細胞の腫大等の所見はこれを認めた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 川内基裕 他: 移植. 24. 73-79 (1989)

  • [文献書誌] 川内基裕 他: 移植.

  • [文献書誌] 川内基裕 他: 日胸外会誌. 36. 207-213 (1988)

  • [文献書誌] 川内基裕 他: 日胸外会誌. 37. (1989)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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