研究課題/領域番号 |
62480326
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔学
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研究機関 | 山梨医科大学 |
研究代表者 |
熊澤 光生 山梨医科大学, 医学部・麻酔科, 教授 (10092404)
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研究分担者 |
中村 敏弘 山梨医科大学, 医学部・麻酔科, 助手 (50217866)
山口 敏昭 山梨医科大学, 医学部・麻酔科, 助手
野中 明彦 山梨医科大学, 医学部・麻酔科, 助手
大川 岩夫 甲府市立病院, 麻酔科, 医長 (70168871)
真鍋 雅信 山梨医科大学, 医学部・麻酔科, 助教授 (90114785)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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キーワード | イヌ血液潅流標本 / ニカルジピン / エンフルレン / パンクロニウム / ベクロニウム / ジルチアゼム / セボフルレン / Diltiazem |
研究概要 |
血液潅流標本は、Donor犬において、神経体液性修飾の加わった薬剤の影響をみることがてきると同時に、洞房結節乳頭筋標本においては、薬剤の洞調律発生と心筋収縮力への直接作用を見ることができる。 この実験モデルを科研費を基にして購入した機器を中心に完成することができ、麻酔薬と麻酔中に使われる薬剤の心循環動態に与える影響についての実験を行うことができた。 昭和62年度においては、ニカルジピンとエンフルレンの作用を検討した。無麻酔時に比して、エンフルレン麻酔下ては、ニカルジピンは、心拍数を減少し、心収縮力を抑制し、血圧をより著明に減少することが認められた。 昭和63年度においては、筋弛緩薬のうち、従来から広く使われているパンクロニウムと、最近使用され始めたベクロニウムの作用を比較検討した。両薬剤ともに量依存性に陽変力、陽変時作用を有していることを認めた。プロプラノロ-ルはこれらの作用を抑え、テトロドトキシンもこれらの作用発現を抑制した。両薬剤は、交感神経終末からのノルエピネフリンを介して、これらの作用を発現すること、臨床使用量を加味すると、ベクロニウムの心臓への作用がより少ないことが示唆された。 平成元年度には、ジルチアゼムとセボフルレンの作用を検討した。ジルチアゼムとセボフルレンは、PQ間隔を延長し、心筋収縮力を抑制するが、両者を併用した場合、これらの作用は相乗的に働くことが認められた。セボフルレン麻酔中のジルチアゼムの静注使用、また、ジルチアゼム内服中の患者にセボフルレン麻酔を行うことには、十分な注意を要することが示唆された。
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