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1988 年度 実績報告書

急性肺障害における活性酸素の関与および続発性肺線維症に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62480327
研究機関大阪大学

研究代表者

吉矢 生人  大阪大学, 医学部, 教授 (80028505)

研究分担者 藤野 裕士  大阪大学, 医学部附属病院, 助手 (50252672)
妙中 信之  大阪大学, 医学部附属病院, 講師 (10127243)
竹田 清  大阪大学, 医学部, 講師
キーワード抗酸化酵素 / カタラーゼ / ARDS / ブレオマイシン / 肺線維症 / 活性酸素
研究概要

ブレオマイシン(BLM)肺障害の発症機作として活性酸素の関与が報告されている。昭和62年度において、前もって抗酸化酵素であるカタラーゼ(CAT)を気管内に投与しておくとBLMによる血液ガスの悪化が軽減されることを観察してきた。本年度は気管支肺胞洗浄(BAL)を行い、細胞成分およびBAL液蛋白濃度の変化(急性期炎症)、肺組織過酸化脂質含量(活性酸素による組織過酸化の指標)、肺内ハイドロオキシプロリン(OHーPr)含量の変化(線維化の指標)について検討してきた。当初、抗酸化酵素としてCATのほかスーパーオキシドジスムターゼの投与を考慮していたが、供給がうまく行かなかったため、CAT(ポリエチレングリコール結合型)のみの検討となった。
BLM投与の影響は、PaO2の低下、BAL細胞数の著増(多形核白血球が有意)、BAL液蛋白濃度の上昇に見られたが、CAT前処置によってBAL所見には影響がみられなかったもののPaO2の低下は軽減された。CAT活性はBAL液において処置後1日で検出されたが、以後、CAT非投与ラットと同じくほとんど検出されなかった。また肺組織ホモゲネートにおいても投与、非投与両群間に差は認めなかった。しかしながら、BLMによる過酸化脂質の蓄積は14日目においてCATによって抑制され、肺OHーPr含量も少ない傾向にあった。
CATの気管内前投与によりBLM肺障害が抑制される可能性を示唆したが、CAT活性の低下が早期に起こっているにも拘らず、これらの抑制効果が認められたことについてはさらに検討を要する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 藤野裕士: 日本胸部疾患学会雑誌. (1989)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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