研究課題/領域番号 |
62480336
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研究機関 | 山梨医科大学 |
研究代表者 |
上野 精 山梨医科大学, 医学部, 教授 (30010193)
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研究分担者 |
小松 秀樹 山梨医科大学, 医学部, 助教授 (30167407)
田坂 捷雄 山梨医科大学, 医学部, 助教授 (40093265)
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キーワード | lymphokine-activated killer cell / 血漿交換 / 腎癌肺転移 / 養子免疫療法 |
研究概要 |
1.LAK活性誘導のための至適条件設定において、次のような新たな知見を得た。1)LAK細胞培養液に加える蛋白としてaoutologous fresh、plasma、allogeneic frozen plasma、AB serumを用いた結果、allogeneic frozen plasmaでは誘導されたLAK活性が他の2種の場合より低かった。2)LAK細胞誘導を静置培養、回転培養により行った結果、両者について誘導されたLAK活性に差は無かった。3)培養液中の細胞(PBL)濃度は2x10^6/mlが至適濃度だった。 2.腎癌患者での知見。1)肺転移を伴った腎癌の1例に対し前年度に引き続き1ー2ケ月に1回の割合でLAK細胞の気管支動脈注入、および5日間のILー2全身投与(2000U/day)を行った。投与LAK細胞数は最低4x10^9個で、今年度は計6回注入した。(総計11回)患者の全身状態に著変は見られないが、肺野の転移巣は増大傾向を示している。2)その間経過中にLAK細胞の殺細胞能の低下が見られた(対Daudi cell、E/T ratio50/1で39%)ことから、総計6回目からはLAK細胞移入前日に血漿交換を行うとともに培養液中にautologous plasmaを用いない様にした結果、LAK細胞の殺細胞能が上昇傾向を示した(同8回目誘導LAKで92%)。3)同患者より誘導されたLAK細胞のヒト腎癌樹立細胞株CAKIー1に対する殺細胞能はE/T ratio 50/1で約50%であった。4)PBLと、誘導されたLAK細胞の表面マーカーを検索した結果、後者では前者に比してCD8陽性細胞の軽度増加、ILー2レセプター陽性細胞の著名な増加を認めた。
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