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1989 年度 実績報告書

食塩嗜好性発現機序に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62480378
研究機関岡山大学

研究代表者

足立 明  岡山大学, 歯学部, 教授 (30028500)

研究分担者 研山 知子  岡山大学, 歯学部, 助手 (10197866)
小橋 基  岡山大学, 歯学部, 助手 (80161967)
キーワード食塩嗜好性 / 飲水 / 浸透圧受容 / 化学受容性ニュ-ロン / 孤束核 / 最後野 / 肝門脈
研究概要

ラットは等張に近い食塩水を好んで摂取するが、高張食塩水は拒否する。このような食塩嗜好性発現機序を解明するために、本年度も引き続き、肝門脈からの浸透圧受容系の中枢投射、延髄最後野の化学受容機構および、それらの機能を明らかにするための行動科学的研究を行ってきた。
肝門脈浸透圧受容系からの求心性入力は孤束核で、かなり統合・修飾を受けた後、結合腕旁核を介して視床下部へ投射する経路、直接、視床下部へ投射する経路、および延髄腹外側部を介し視床下部へ投射する経路の3つの異った経路の存在することを明らかにした。また、前2者は飲水、あるいは食塩嗜好性と関係し、後者は視床下部・下垂体後葉系を介して、体液浸透圧ホメオスタシス調節系に重要な役割を果すことを考察した。
延髄最後野中には、高張および低張リンゲル液に応答するNa^+(あるいは浸透圧)受容性ニュ-ロンの存在することを明らかにしてきたが、このニュ-ロンとは別にLiClで高張にしたリンゲル液に応答するニュ-ロンが存在することを明らかにした。このニュ-ロンは胃の過剰伸展に対しても応答を示すことから、悪心の発生に関係するニュ-ロンであることを確認した。最後野中にこのような悪心関連ニュ-ロンが存在することは、この受容系を介して、過剰摂食を抑制する下位の制御機構が存在するのではないかを示唆するものである。行動科学的な最後野破壊実験結果からも、上記の作業仮説を裏付ける結果を得た。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Adachi,A.,Kobashi,M.,Miyoshi,N.,Tsukamoto,G.: "Chemosensitive neurons in the area postrema of rat and their possible functions." Physiol.Behav.(1990)

  • [文献書誌] Niijima,A.,Togiyama,T.,Adachi,A.: "Cephalic-phase insulin release induced by taste stimulus of monosodium glutamate(UMAMI-TASTE)." Physiol.Behav.(1990)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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